栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

代謝

今週のカンファ:初発てんかんの入院適応/インスリンでリンが下がる/肝腫瘤の生検適応

カンファまとめですとりあえず色々まとめておきます! 初発てんかんの入院適応 Indications for hospitalization of first seizure in adults てんかんのバリエーションや診断確定の難しさもあり、少し学びがおろそかになっていたなと反省しております。さて…

今週のカンファ:コリン性蕁麻疹/OTSC/ALP上昇とPTH

カンファまとめですとりあえず色々まとめておきます! コリン性蕁麻疹 Cholinergic urticaria コリン作動性は最近はクリーゼにばかり注目しがちですが、蕁麻疹でも結構重要ですよね。 基本的には蕁麻疹なのですが、コリン性蕁麻疹の場合には発汗が誘因になる…

今週のカンファ:Kanavelの4徴/アスパラカリウムⓇとスローケーⓇ/骨折による出血量

カンファでの学びも相変わらず興味深いです。やっぱり症例シェアが重要ですね。知らないことたくさんだなあ。 Kanavelの4徴 Kanavel sign カンファで久々に名前を聞きました。 一応整理しておこうかと思います。Kanavel signは指の皮膚軟部組織感染症の際に…

Review:BMJ 尿管結石の内科的治療

あけましておめでとうございます。Cです。 昨年読んだ総説を出すのを忘れていました。 尿管結石は当直の終盤にであう「明け方の病気」という印象でしたが 内科的疾患というか身体的な不安定さを表す疾患という見方が出来ると思いました。 塩分、動物性蛋白に…

ACPJC:Therapeutics ロスバスタチンは中等度心血管リスク患者の心血管イベントを減らす

ACPJCまとめです。クレストールⓇの研究はJUPITERが有名でしたが、結構微妙な研究で早期終了かつ糖尿病を増やすと言う副産物ももたらした研究でした。もちろん企業サポート。うーむ・・・というわけで今回です。 Cholesterol lowering in intermediate-risk p…

MKSAP:IgG4関連疾患/低カリウム血症の原因/みんな大好き爪/関節リウマチフォロー

MKSAP16まだまだ終わりが見えてきません!今回は皆さんが大好きなあれも登場しますよ! IgG4関連疾患IgG4-related disease ❶症例 81歳男性。2週間前から無痛性の黄疸、掻痒感で来院。体重減少、発熱、悪寒、嘔気なし。既往、内服なし。 体温36℃、血圧122/76…

論文:Cross-Sectional 脂質測定は空腹時に行うべきか?

Fasting time and lipid levels in acommunity-based population A cross-sectional study Arch Intern Med. 2012;172(22):1707-1710. 【背景】 現在のガイドラインでは脂質測定は空腹時(最終食事から8時間はあけて)に行うように推奨しているが、最近の研…

MKSAP:特発性高カルシウム尿症/免疫正常者のHBV感染/汗疹の診断と治療/無症状の患者の左房粘液腫

MKSAPまとめです。まったく同じフォーマットで別人が書いてますよー笑 特発性高カルシウム尿症Idiopathic hypercalciuria ❶症例 36歳女性。昨年1年で3回の尿路結石を発症し、その評価目的に来院。各々は鎮痛薬で治療され、尿路閉塞には至らなかった。結石の…

ACPJC:Review PCSK9阻害薬は全死亡を減らしたが神経認知イベントは増やした

ACPJCです。PCSK9は鳴り物入りだったけどここで暗雲ですね。まあなかなかうまくいかないって事だなあ・・・ The impact of proprotein convertase subtilisin-kexin type 9 serine protease inhibitors on lipid levels and outcomes in patients with prima…

地域医療ジャーナル3月号

3月号発行されました。2シーズン目を迎えます!今月も皆様精力的な記事ですねえ。 cmj.publishers.fm 今回は非薬物療法第6回。少し本丸に近づきつつあります。今回は食事によるカルシウム摂取で骨折が防げるか?「強い骨を作ろう!」みたいなキーワードはあ…

ACPJC:Therapeutics カルシウムサプリと50歳以上の骨折リスク

ACPJCで最近話題のカルシウムさん登場です。 Calcium intake and risk of fracture: systematic review. Bolland MJ, Leung W, Tai V, et al. BMJ. 2015;351:h4580.臨床上の疑問: 食事由来のカルシウムやカルシウムサプリメントが50歳以上の成人の骨折リス…

論文:RCT 重症患者でリフィーディング症候群発症後にカロリーを減らすか継続するか

重症患者でリフィーディング症候群発症後にカロリーを減らすか継続するかRestricted versus continued standard caloric intake during the management of referring syndrome in critically ill adults: a randomized, parallel-group, multicentre,single-…

2015年まとめ② 2015年論文ベスト5

独断と偏見で選ぶ今年の論文ベスト5もまとめておこうと思います。 完全な独断と偏見ですが、去年はSHMに参加したときにannual paperにたくさん取り上げられていてうれしかったのを覚えています。 ショートサマリーはつけておきますが、興味があれば是非本文…

論文抄読会:JAMA & NEJM 脂質異常症治療に医者と患者にインセンティブ/この胸痛患者にACSはあるか?/終末期患者への抗菌薬使用/積極的降圧vs 通常降圧/左冠動脈ステントの移動

■JAMA■ 脂質異常症治療に医者と患者にインセンティブ Effect of financial incentives to physicians, patients, or both on lipid levels*1 LDLを下げて心血管リスクを減らすにはスタチンが効果的である事は、議論を待たないところでしょうか。一方でLDLが…

今週のカンファ:腸管気腫性嚢胞症/特発性腸腰筋血腫/dry beriberi

今週カンファ久々。カンファで話題に上ったレア疾患を取り上げます。相変わらずマニアックなやつらを取り上げております・・・ 腸管嚢胞性気腫症 Pneumatosis cystoides intestinalis 腹痛を伴わないフリーエアーというとこやつが有名でしょうか。腸管内に粘…

MKSAP:尿路結石疑い患者に対する腹部CT/肺の無症候性小結節の評価/後縦隔腫瘍の診断/痛風患者に対する尿酸降下薬

MKSAPまとめです。このまとめはちょい時間かかりますな。 尿路結石疑い患者に対する腹部CT Evaluate a patient with probable kidney stones using noncontrast abdominal helical CT ❶症例 51歳男性が、数日前から片側の側腹部痛と微熱があるとのことで外来…

論文抄読会:AIM & NEJM  2型糖尿病へのメトホルミンへの追加治療の効果/心血管リスクの高い2型糖尿病患者にワイン/市中肺炎/人工膝関節置換術の効果/強皮症と巨大十二指腸

■AIM■ 2型糖尿病へのメトホルミンへの追加治療の効果 DPP-4阻害剤 vs SU剤Effects on clinical outcomes of adding dipeptidyl peptidase-4 inhibitors versus sulfonylureas to metformin therapy in patients with type 2 diabetes mellitus*1 2型糖尿病…

論文抄読会:JAMA & NEJM 最近発症の腰背部痛への早期運動療法/脂質異常症に対するPCSK9阻害薬/サプリメントによる副作用受診の頻度/年1回の検診をやめよう/不眠症レビュー

■JAMA■ 最近発症の腰背部痛への早期運動療法 Early physical therapy vs usual care in patients with recent-onset low back pain*1 腰背部痛(low back pain)はコモンな主訴の一つです。オピオイド使用や早期にMRIを取ることは予後不良と関連しているとの…

論文抄読会:BMJ & Lancet カルシウム摂取と骨折予防/心臓リハビリ/アロプリノール投与前のHLA評価/原因不明脳梗塞の特徴と予後/穿孔性胃十二指腸潰瘍レビュー

■BMJ■ カルシウム摂取と骨折予防 Calcium intake and risk of fracture: systematic review*1 BMJは完全に骨粗鬆症治療にロックオンした感じですね。前回はビタミンDだったのですが、今回はカルシウムについて。高齢者ではおよそ1000-1200mg/日のカルシウム…

今週のカンファ:マクロCK血症/門脈大静脈シャント/鉄欠乏性貧血で大球性貧血

今週のカンファまとめ忘れてました〜。今週は見学の先生も来てくれたのでいつも以上に盛り上がってしまったかな。 マクロCK血症 Macro creatinin kinase マクロアミラーゼ血症は有名ですが、マクロCK血症は初めて知りました。CKにはCKMMとCKMBとCKBBがあると…

ACPJC:RCT 終末期患者におけるスタチン中止の影響

ACPJCのこのテーマは個人的には結構好きです。こうゆうの大事だよなあ。思考停止にばしっとメスを。 Safety and benefit of discontinuing statin therapy in the setting of advanced, life-limiting illness: a randomized clinical trial. Kutner JS, Bla…

MKSAP:原発不明癌での治療/肺動脈性肺高血圧症の診断/高カリウム血症の原因検索

MKSAPアップします。さあ、来週はようやく夏休み。のんびりしますよー。 原発不明癌での治療 Treat cancer of unknown primary site ❶症例 69歳女性が、自分で触診した結果明らかになった腋窩のしこりを主訴に外来を受診された。彼女は健康で、随伴症状なし…

論文抄読会:BMJ & Lancet 骨粗鬆症とビタミンD・Ca製剤/周術期の抗凝固療法/気温の死亡への影響/変形性関節症レビュー/α1アンチトリプシン補充療法

■BMJ■ 骨粗鬆症とビタミンD・Ca製剤 Web of industry, advocacy, and academia in the management of osteoporosis*1 骨粗鬆症に対する薬物療法について、先日はビス製剤が取り上げられていましたが、今回はVitDとCa製剤についてのレビューです。自分の中で…

論文抄読会:JAMA & NEJM 超高齢者の高血圧治療/AHA脂質異常症ガイドラインのCVD予測/心血管既往のある糖尿病へのDPP-4阻害剤/硝酸剤の歴史/肺癌疑い患者への気管支鏡下遺伝子検査

■JAMA■ 超高齢者の高血圧治療 Management of hypertension in octogenarians -Polypharmacy in the aging patient-*1 生活習慣病を担当していても80歳を越えた超高齢者と相対する機会も多くなってきました。この超高齢者の治療のエビデンスとはどんなところ…

論文抄読会:JAMA(AIM)&NEJM 再入院とそれに関連する因子/食事療法の選択/プラセボ効果/肥満へのGLP-1製剤/カリウムの恒常性

■JAMA■ 〜今週はお休み〜■Annals of Internal Medicine■ 替わりにこちらを。これから月1回くらいの頻度でAnnals of internal medicineも紹介していこうかなと思います。 再入院とそれに関連する因子 Differences between early and late readmissions among…

今週のカンファ:低カリウム血症と糖入り点滴/植え込み型心電図モニター/甲状腺機能低下症と心不全

今週のカンファまとめです〜ただいま名古屋に向けて激走中。新幹線が。 低カリウム血症と糖入り点滴 Hypokalaemia and glucose infusion 低カリウム血症の補正の際に糖入り点滴が入っている際には要注意!という話題。例えばソリ○T3などの3号液にはKが含ま…

MKSAP:ADEMの診断/蕁麻疹様血管炎の症状認識と適切な診断/スタチン治療の適応疾患

MKSAP今週は巻き返し。解いた直ぐ後に書けば忘れないぜー。復習にはならないけど・・・ ADEMの診断 Diagnose acute disseminated encephalomyelitis ❶症例 16歳女性が、3日前からの発熱と2日前からの頭痛、右目の視力低下、歩行不安定、混乱を主訴に救急外来…

MKSAP:虚血性脳卒中患者に対するスタチン投与/髄膜脳炎患者の管理/高血圧患者の腎機能悪化の原因特定

MKSAPまとめ遅くなってしまった・・・周回遅れ。色々なものが周回遅れ。今週で取り戻すぜー。 虚血性脳卒中患者に対するスタチン投与 Treat a patient with an ischemic stroke with a statin ❶症例 46歳男性が、救急外来に4時間前からの右片麻痺と構音障害…

ACPJC:スタチンは認知機能に影響しない

ACPJCピックアップ。スタチンはたくさんあちこちで使用されている分やり玉に挙がりやすいですね。とはいっても、Statinizaitonには断固反対ですが! Do statins impair cognition? A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. …

論文抄読会:BMJ & Lancet 骨粗鬆症の過剰診断/淋菌性関節炎/脳出血での原因検索/腕神経損傷への人工腕/尿管結石に対する薬物療法

■BMJ■ 骨粗鬆症の過剰診断 Overdiagnosis of bone fragility in the quest to prevent hip fracture*1 ■Introduction■ 世界で年間約150万件の股関節骨折が発生。股関節骨折は骨粗鬆症関連骨折のほんの一部。 1980年以前は、骨粗鬆症は骨折後に診断していた。…