栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

整形

症例:BMJ 24歳男性 鼡径部痛

case reportです。BMJ MINERVAは狙い目なのだろうか・・・ 症例:24歳男性 鼡径部痛 BMJ 2017;359:j4488 24歳男性が、3年前からの右鼡径部痛を主訴に外来を受診された。当初は筋緊張のためと考えられ、理学療法を行われていたが改善しなかった。 骨盤X線写真…

身体所見:Froment'sign Froment徴候

さて、身体所見シリーズ。今週は"F"いってみます! Froment's sign フローマン徴候 【方法】両手の母指と示指で紙をつまみ、反対方向に引っ張る。【判定法】引っ張る際に患側の母指の第一関節が曲がれば陽性。陽性であれば尺骨神経麻痺を疑う所見。母指内転…

今週のカンファ:椎体炎の治療期間/SSAP/椎骨脳底動脈循環不全

カンファまとめですとりあえずあるあるを。 椎体炎の治療期間 EDuration of treatment for vertebral osteomyelitis ひとまず、今の医療機関に来てからというもの化膿性椎体炎がものすごく多い印象です。まあ、もちろん治療期間が長期化するので、ずっと話題…

ACPJC:治療 変形性膝関節症患者では関節内ステロイド注射は鎮痛効果がない

ACPJC紹介です。 Effect of intra-articular triamcinolone vs saline on knee cartilage volume and pain in patients with knee osteoarthritis: a randomized clinical trial. McAlindon TE, LaValley MP, Harvey WF, et al. JAMA. 2017;317:1967-75. 臨…

ACPJC:Therapeutics ガイドライン:腰背部痛では非薬物療法が推奨される

ACPJC紹介です。さて、ようやくコンテンツ落ち着いていた。 Noninvasive treatments for acute, subacute, and chronic low back pain: a clinical practice guideline from the American College of Physicians. Qaseem A, Wilt TJ, McLean RM, Forciea MA;…

論文:RCT 急性および慢性の坐骨神経痛に対するプレガバリン

急性および慢性の坐骨神経痛に対するプレガバリンTrial of Pregabalin for Acute and Chronic Sciatica N Engl J Med 2017;376:1111-20. 【背景】 坐骨神経痛は日常生活に障害をもたらす疾患である一方、薬物治療に関するエビデンスは限られている。プレガバ…

症例:Lancet 84歳男性 膝関節腫脹・疼痛

case report今回はLancet infectious diseaseです。これも色々勉強になりました。 症例:84歳男性 膝関節腫脹・疼痛 Lancet Infect Dis 2016; 16: 506 2012年に、84歳の中国人男性が進行性・慢性経過・非外傷性の左膝関節腫張・疼痛を主訴に受診された。既往…

今週のカンファ:失語は話さないと気付かれない/Fitz-Hugh Kurtis症候群の画像所見/脂肪塞栓症

カンファ来年度はまた少し変わるかもな。自らの立ち位置があまり上になり過ぎないようにやりたいんだけどなあ。無理かなあ・・・ 失語は話さないと気付かれない No talking, No diagnose aphasia 最近続いたので・・・急性発症の失語に気付いてもらえるかど…

今週のカンファ:Kanavelの4徴/アスパラカリウムⓇとスローケーⓇ/骨折による出血量

カンファでの学びも相変わらず興味深いです。やっぱり症例シェアが重要ですね。知らないことたくさんだなあ。 Kanavelの4徴 Kanavel sign カンファで久々に名前を聞きました。 一応整理しておこうかと思います。Kanavel signは指の皮膚軟部組織感染症の際に…

論文:RCT 転移性骨腫瘍患者に対するゾレンドロン酸の長時間間隔 vs 通常間隔の効果比較

転移性骨腫瘍患者に対するゾレンドロン酸の長時間間隔 vs 通常間隔の効果比較Effect of Longer-Interval vs Standard Dosing of Zoledronic Acid on Skeletal Events in Patients With Bone Metastases JAMA. 2017;317(1):48-58. 【背景】 第3世代のアミノビ…

2016年まとめ② 2016年論文ベスト5

2016年まとめ第二弾。独断と偏見で選ぶ今年の論文ベスト5です。 今年も一年間なんやかんやで多くの論文に目を通させて頂きました。偏りはあるかと思いますが、是非お付き合い下さいませ。ショートサマリーはつけますが、興味があれば是非本文までアクセスし…

症例:BMJ 胸背部痛の高齢男性

case report今回もBMJ。なかなか印象的なX線画像ですね。 症例:76歳男性 胸背部痛BMJ 2016;355:i5786 76歳男性、前立腺癌既往があり、かかりつけ医に軽度の胸背部痛を主訴に受診。胸椎X線写真は下記の通り。 (本文より引用) 質問. 診断は?

MKSAP:急性単関節炎/皮膚Snap/妊娠中の甲状腺機能亢進症/心血管リスク評価

今週は肺結核の方がいて大変でした。MKSAP張り切って始めましょう! 急性単関節炎 Acute monoarthritis ❶症例 30歳女性。2日前から発熱、気分不良、増悪する右膝の腫脹、疼痛で救急外来を受診。2週間前にバレーボールをして両膝を擦りむいた。競技を続けたが…

症例:Lancet 慢性腎臓病患者の石灰化腫瘍 Tumoral calcinosis in chronic renal failure

case report今回はLancetから日本の症例です。北海道かな。 症例:慢性腎臓病患者の石灰化腫瘍 Tumoral calcinosis in chronic renal failureLancet Diabetes Endocrinol.2014; 2: 852 80代女性が千歳市民病院に6か月前から緩徐増大性の腰部無症候性皮下腫瘤…

症例:BMJ 冷たい足 Cold feet

case reportというか一発診断か。今回もBMJから。これな〜んだ。 症例:冷たい足 Cold feetBMJ 2016;354:i4584 70代男性が病院にせん妄・低体温で来院した。アルコール摂取歴があり、3日前から彼の姿を見た人がいなかった。その後、濡れた服を着てバスタブの…

論文:Retrocohort 脆弱性骨折前後の薬剤処方パターン

脆弱性骨折前後の薬剤処方パターンPatterns of Prescription Drug Use Before and After Fragility Fracture JAMA Intern Med. doi:10.1001/jamainternmed.2016.4814 Published online August 22, 2016. 【背景】 脆弱性骨折を起こした患者はその後の骨折リ…

今週のカンファ:単純CTで見る脳動脈瘤/Flick sign/麻疹ワクチンの歴史

カンファネタです。画像のスペシャリストや身体所見好きレジデントがカンファにいると盛り上がりますね。あとはすごーく批判的な人々も重要です(笑) 単純CTで見る脳動脈瘤 Cerebral Aneurysm on Brain CT 一般的に頭部単純CTでは脳動脈瘤は同定できません…

今週のカンファ:中枢性尿崩症の診断/副腎不全と退職率/肩は肩か?

新入院が少ない週でして・・・たいした話はしていないのですが、過去のネタも含めてまとめてみます。 中枢性尿崩症の原因 Causes of diabetes insipidus 中枢性尿崩症自体を自分で診断する機会は非常に稀だと思います。これはもちろん診療セッティングによっ…

ACPJC:Therapeutics ジクロフェナクなどのNSAIDsは他のNSAIDsと比較して膝・股関節の疼痛・機能を改善する

ACPJCまとめです。ただ、こやつは副作用も多いからなあ・・・ Effectiveness of non- steroidal anti-inflammatory drugs for the treatment of pain in knee and hip osteoarthritis: a network meta-analysis. da Costa BR, Reichenbach S, Keller N, et a…

Review:BMJ 転移性脊椎圧迫症候群

オンコロジー・エマージェンシーの一つですね。 緩和領域でも一般内科診療や救急診療と同様、病歴と身体診察が重要です。 特に「体が動かない」という訴えは見落とすべからざる落とし穴があります。 そのうちの一つです。ご覧下さい。 ※途中で日本発の予後予…

今週のカンファ:アミオダロンと甲状腺機能低下症/整腸剤と便秘/Vesperの呪い

今週のカンファまとめておきます。それにしてもまとめながら勉強になりますね。興味深いカンファでした! アミオダロンと甲状腺機能低下症 Amiodarone and hypothyroidism 循環器専門医と一緒にカンファをしていると総合内科医だけでは遭遇しないような病態…

ACPJC:Therapeutics 急性痛風発作に対するプレドニゾロンはインドメタシンと同等の鎮痛効果

ACPJCまとめておきます。痛風に対するプレドニゾロンの効果。これは解釈によって異なりますね。 Oral prednisolone in the treatment of acute gout: a pragmatic, multicenter, double-blind, randomized trial. Rainer TH, Cheng CH, Janssens HJ, et al. …

今週のカンファ:左側門脈圧亢進症/主訴以外に興味ない!?/鼠径周辺部痛症候群

今週のカンファは自分は十分参加出来ず申し訳ない感じ。以前のまとめていない内容もあわせてシェアを。 左側門脈圧亢進症 psinstral portal hypertension 左側門脈圧亢進症は、肝外門脈圧亢進症の一病態で非常に稀な病態です。主に先週とりあげた脾静脈閉塞…

ACPJC:Therapeutics 変形性膝関節症患者では、人工膝関節置換が12ヶ月後の疼痛と機能を改善する

ACPJCでは以前もNEJMで取り上げたTKRの論文が出ていました。 A randomized, controlled trial of total knee replacement. Skou ST, Roos EM, Laursen MB, et al. N Engl J Med. 2015;373:1597-1606. 臨床上の疑問: 変形性膝関節症患者において、人工膝関節…

論文抄読会:BMJ & Lancet メニエール病へのメリスロンⓇ/慢性難治性咳嗽/人工関節感染症レビュー/乳癌検診に超音波検査

■BMJ■ メニエール病へのメリスロンⓇ Efficacy and safety of betahistine treatment in patients with Meniere’s disease: primary results of a long term, multicentre, double blind,randomised,placebo controlled, dose defining trial(BEMED trial)*1…

論文抄読会:JAMA & NEJM 難治性CDIに対する凍結便注腸/ビタミンDと下肢機能/非心臓手術の周術期心臓合併症/一歩進んだShared decision making

■JAMA■ 難治性CDIに対する凍結便注腸 Frozen vs Fresh fecal microbiota transplantation and clinical resolution of diarrhea in patients with recurrent Clostridium diffiicile infection*1 これはあちこちで話題になっていましたが。一応こちらでも取…

ACPJC:Therapeutics カルシウムサプリと50歳以上の骨折リスク

ACPJCで最近話題のカルシウムさん登場です。 Calcium intake and risk of fracture: systematic review. Bolland MJ, Leung W, Tai V, et al. BMJ. 2015;351:h4580.臨床上の疑問: 食事由来のカルシウムやカルシウムサプリメントが50歳以上の成人の骨折リス…

ACPJC:Prognosis 新規に痛風と診断された患者は化膿性関節炎のリスクがあがる

ACPJC。結晶沈着性関節炎と化膿性関節炎は単関節炎診療の永遠のテーマです。 Septic arthritis in gout patients: a population-based cohort study. Lim SY, Lu N, Choi HK. Rheumatology (Oxford). 2015;54:2095-9.臨床上の疑問: 新規に痛風と診断された…

論文:診療科別コーヒー消費量

診療科別コーヒー消費量Black medicine: an observational study of doctors’ coffee purchasing patterns at work*1 BMJ 2015;351:h6446 【背景】 医師のコーヒー消費量をその専門性や属性毎に評価する【デザイン】 単一施設の後ろ向き観察研究【セッティン…

論文抄読会:BMJ & Lancet 食品サイズを小さくしよう/検査について患者に説明すべき事/股関節XpのOAへの診断精度/GBD2013での各リスク因子の死亡への影響/原発性胆汁性肝硬変レビュー

■BMJ■ 食品サイズを小さくしよう How smaller portion sizes might help tackle obesity*1 これもまあBMJらしい切り口ですが。この50年の間に食物・ジュースのサイズはだんだん大きくなっていると言われています。言われてみれば、ジュースの大きさも200ml缶…