栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

研修医教育

メモ:タブー?医師が患者の話を遮るとき

さて、これはちょっと前にカンファレンスで話題になった内容です。ようやくまとめきったのでアップしておきます。こういったテーマも興味深いですね。”効果的な中断”、きっと知らないうちに使っているのかなと思います。

論文:Retrocohort 外来高齢患者の引き継ぎにおいて、不要な薬剤が申し送られている頻度

外来高齢患者の引き継ぎにおいて、不要な薬剤の申し送られている頻度Prevalence of inadequately justified medications transferred during outpatient handoffs of elderly patients Geriatr Gerontol Int. 2017 Feb;17(2):355-357. doi: 10.1111/ggi.1287…

2016年まとめ② 2016年論文ベスト5

2016年まとめ第二弾。独断と偏見で選ぶ今年の論文ベスト5です。 今年も一年間なんやかんやで多くの論文に目を通させて頂きました。偏りはあるかと思いますが、是非お付き合い下さいませ。ショートサマリーはつけますが、興味があれば是非本文までアクセスし…

MINERVA:おもしろ論文紹介コーナー 脳卒中予後予測

前も取り上げていたBMJ MINERVAのおもしろ論文特集も復活させようと思います。改めてみると小ネタ満載で楽しいですね。興味のある方は是非是非チェックを!

今週のカンファ:病歴の”矛盾しない”/医学用語の使い方/鼠径ヘルニアの内容物

カンファネタです。少しカンファ内容を再検討したいと思っています。やっぱりカンファは人です。生き物なので、少しずつ微調整する必要があると思っています。 病歴の”矛盾しない” Consistent with... カンファレンスでよく聞かれる表現に「〜〜として矛盾し…

論文:JAMA int Prospective 適切な言葉を選ぶということ

LESS IS MOREに近いと言えば近いのですが、ちょっと違った視点での読み物を。基本的にこのベクトルはアグリーです。とともに、最後までtreatableな疾患可能性を模索する作業も重要です。ナラティブ全開でいくと人の良い藪医者になることがありますから。毎回…

論文:cross-sectional 製薬会社スポンサーの食事提供と医師処方パターン

製薬会社スポンサーの食事提供と医師処方パターンPharmaceutical Industry-sponsored meals and physician prescribing patterns for Medicare beneficiaries JAMA Intern Med. doi:10.1001/jamainternmed.2016.2765 Published online June 20, 2016.【背景】…

今週のカンファ:Epilepsyの持続時間/言葉の定義/無症候性なのか症候性なのか

今週のカンファです。もう少しでないとなあ。でもK先生がばっちりファシリしてくれてるので、学びは多いはず。 Epilepsyの持続時間 duration of epileptic attack てんかんと鑑別が必要な病態はたくさんありますよね。例えば、convulsionを起こしている場合…

今週のカンファ:左側門脈圧亢進症/主訴以外に興味ない!?/鼠径周辺部痛症候群

今週のカンファは自分は十分参加出来ず申し訳ない感じ。以前のまとめていない内容もあわせてシェアを。 左側門脈圧亢進症 psinstral portal hypertension 左側門脈圧亢進症は、肝外門脈圧亢進症の一病態で非常に稀な病態です。主に先週とりあげた脾静脈閉塞…

論文:RCT プライマリケア医の安全な処方のために 薬剤教育介入

プライマリケア医の安全な処方のために 薬剤教育介入Safer Prescribing — A Trial of Education, Informatics, and Financial Incentives N Engl J Med 2016;374:1053-64. 【背景】 プライマリケアにおいて、リスクの高い処方と予防可能な薬剤関連合併症はよ…

論文:診療科別コーヒー消費量

診療科別コーヒー消費量Black medicine: an observational study of doctors’ coffee purchasing patterns at work*1 BMJ 2015;351:h6446 【背景】 医師のコーヒー消費量をその専門性や属性毎に評価する【デザイン】 単一施設の後ろ向き観察研究【セッティン…

論文抄読会:JAMA & NEJM レジデントの鬱症状の頻度/ハイバリューケアが提供できる医者に教育する方法/SPによる介入が無駄な検査を減らすか?/爪にできた扁平上皮癌/疥癬流行集団への疥癬集団治療の効果

■JAMA■ レジデントの鬱症状の頻度 Prevalence of depression and depressive symptoms among resident physicians*1 レジデントにはうつが多く、うつ状態にあるレジデントは医療過誤やエラーが多いことが知られています。ただ、実際にどの程度うつ病もしくは…

今週のカンファ:S状結腸捻転/急性汎発性膿疱性発疹症/診断がついた後に振り返る

今週カンファです。色々反省が多い日々。臨床医としての成長はまだまだですね。 S状結腸捻転 Sigmoid volvulus S状結腸捻転はそれなりの頻度で出くわす可能性があります。腸閉塞全体の5%前後と報告されています。捻転を起こすためには、①腸管の分節がたるん…

論文抄読会:BMJ & Lancet 日本の在宅ポリファーマシー実態/試験問題の再現/肝性脳症レビュー/GBD2013結果/ステント狭窄への最適な治療

■BMJ■ 日本の在宅ポリファーマシー実態 Identification and prevalence of adverse drug events caused by potentially inappropriate medication in homebound elderly patients: a retrospective study using a nationwide survey in Japan*1 ポリファーマ…

論文抄読会:BMJ & Lancet 糖に税は必要か?/手指衛生向上のための戦略/医療現場での針刺し事故/広島、長崎、福島/閉経後早期乳癌へのデノスマブによる骨折予防

■BMJ■ 糖に税は必要か? Could a sugar tax help combat obesity?*1 BMJで時々やっているディベート head to head。今回はsugar taxについての話題です。あまり聞き慣れない税金ですが、国によっては導入しているところもあるのだとか。ディベートなので、Y…

ACPJC:ICUでの勤務時間が過剰になっても患者有害事象は増えなかった

ACPJCです〜。北米では研修医の研修時間の制限が厳しい模様ですね。研修医も必死です。 Patient safety, resident well-being and continuity of care with different resident duty schedules in the intensive care unit: a randomized trial. Parshuram C…

今週のカンファ:歯は忘れやすい/具体的な疾患名を挙げよ/おんころじーえまーじぇんしー

今週のカンファまとめです〜といっても今週はカンファ中に急患対応で呼ばれたりしてあまり参加出来ておりませんでしたが・・・ 歯は忘れやすい Don't forget about tooth! これは症例カンファレンスをやっていても思うのですが、歯に関する病歴ってスカンっ…

今週のカンファ:画像陰性の脳梗塞/意思疎通の困難な方の疼痛評価/気尿

今週のカンファまとめておきます。個人的にはすごく感動しました。あんな診療したいなあ。 画像陰性の脳梗塞 MRI negative cerebral infarction t-PAや血管内治療など脳梗塞の治療に注目が集まっている昨今。緊急MRIじゃんじゃん撮ろうぜ!的なアプローチが…

今週のカンファ:真菌性副鼻腔炎/髄膜炎の髄液follow up/攻めるのか攻めぬのか

カンファは段々良い雰囲気になってきました。良い雰囲気のカンファが良いカンファかは分かりませんが・・・私の役割は呆けっぱなしか。 真菌性副鼻腔炎 Fungal rhinosinusitis 真菌性副鼻腔炎は、単なる現局性感染から急速に進行する致死的疾患まで幅広い疾…

今週のカンファ:ハンターになろう!/臍ヘルニア嵌頓/悪性腫瘍によるうつ

一週間お疲れ様です。今週末はACP Japan@京都です。どなたかお会い出来ますでしょうか? ハンターになろう! Be a hunter! 診断のプロセスには色々あると思いますが、臨床推論を積み重ねていくパターンもあれば、snap diagnosis的にスパッと診断するパター…

論文抄読会:JAMA & NEJM 食道アカラシア/慢性嗄声へのマネージメント/プロフェッショナリズム/急性虫垂炎の治療レビュー:抗菌薬第一選択戦略について/小児CPA蘇生後低体温療法

■JAMA■ 食道アカラシア Achalasia*1 食道アカラシアのレビューです。まあ、めったに出会わない疾患ではありますがせっかくですので整理しておこうと思います。■Intro■ ・アカラシアはギリシャ後の「khalasis」が語源。khalasisは緩めるという意味。 ・症状は…

今週のカンファ:特発性脾破裂/違和感を持てるか!?/Budd-Chiari症候群

一週間お疲れ様です。今週末は闘魂外来ですね、楽しみです。 特発性脾破裂 Atraumatic splenic rupture 外傷は診る機会がほとんどないので、脾破裂なんて物騒なものにお会いすることはめったにないのですが。非外傷性特発性脾破裂なんて概念があるんですねえ…

論文抄読会:JAMA & NEJM アミオダロンによる角膜障害/染色体異常スクリーニングにcfDNA検査/医学生の教育と選択/遺伝子規定身長と冠動脈疾患/敗血症におけるSIRSの感度

■JAMA■今週はお休みします〜。替わりにNEJMたくさん読みます・・・■NEJM■ アミオダロンによる角膜障害 Amiodarone-induced vortex keratopathy*1 アミオダロン内服は個人的には長期処方を開始したことはありませんが、今回アミオダロン使用による角膜障害の…

今週のカンファ:誤嚥の背景/禁食時PPI/持続的菌血症

遠隔地設定のためのマイクとカメラはなかなか上手くいきました。最近のやつはすごいっすね。 誤嚥の背景 Background of aspiration ”木を見て森を見ず”とはよく言いますが、医師は”木を見て森を見る”にならなければいけないね、という話題。ちなみに、雑学で…

論文抄読会:BMJ & Lancet ブラジルのバスの優先席/訃報 Guinter Kahn/子宮移植後初の妊娠成功/安全な処方が出来る為の教育方法/脆弱高齢者

■BMJ■ ブラジルのバスの優先席! Picture of the week (本文より引用) 今回最初はまあ写真一発!ブラジル南部の路線バスにこんな表示が出現したんだそうです。表示には「優先席は、肥満・妊婦・乳幼児や子供・高齢者や障害を持っている方専用です」と記載…

今週のカンファ:鉄欠乏性貧血と反応性血小板増多/髄膜癌腫症/鑑別無くして検査なし

今週は何があっただろうなあ・・・カンファ少し頑張らなければ・・・ 鉄欠乏性貧血と反応性血小板増多 Iron deficiency anemia and reactive thrombocytosis 最近やたらと鉄欠乏性貧血の患者さんがたくさんいますね。ある程度精査を行っていくわけですが、鉄…

論文抄読会:JAMA & NEJM 急性中耳炎への抗菌薬/ペアの方が診断エラーが減るか/腹痛・失神のケース/PD-1阻害剤の効果

■JAMA■ 急性中耳炎への抗菌薬 Antibiotics for acute otitis media*1 さてさて、この手の非致死的感染症に対する抗菌薬投与の是非は毎回毎回、効果があった、効果が無かったの行ったり来たりを繰り返している印象です。で、今回改めて思ったのは診断大事。診…

論文抄読会:JAMA & NEJM アスピリンによる一次予防のeditorial/抗菌薬適正介入とその後/MCIのレビュー/食後の動悸/急性心膜炎

■JAMA■ アスピリンによる1次予防のeditorial When should aspirin be used for prevention of cardiovascular events?*1 先日Online firstで先に紹介した日本発のアスピリン一次予防の研究のeditorialを読みました。元々の文献はこちらを参照のこと。 論文…

論文抄読会:BMJ & Lancet BMJクリスマス大特集/オスラー没後100年/胸壁の多発腫脹の原因は?

■BMJ■ BMJクリスマス ざっくりネタ ・Christmas tree sign*1:高齢者の動悸やめまい患者で心電図を取ると見られるsign...って・・・ (文献より引用)・任天堂関連外傷(NINTENDO-related injuries)*2:過去に多くの任天堂関連外傷が報告されてますよと。ま…

読んだ本:ジェネラリストのための内科診断リファレンス:エビデンスに基づく究極の診断学を目指して

少し今年読んだ本を振り返っていましたが、今年の一番は何と言ってもこれだったかもしれません。”読んだ本”なんて銘を打つのも烏滸がましいくらい膨大な知識量。まさにリファレンスと呼ぶのにふさわしい本です。当科の医師はほぼ全員持っているみたいですし…