栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

カンファ:痙攣重責/COPD急性増悪

【痙攣重責を甘く見るな】

 痙攣発作で来院後、ジアゼパム投与で見た目の強直間代性痙攣は治まるも、その後意識障害が遷延することはあると思います。いわゆる痙攣後の意識障害と、複雑部分発作としての痙攣重責とは、実際の見た目では鑑別が難しい。痙攣後意識障害の回復が悪ければ、重責を考慮して積極的に追加治療を試みる事も考慮。また、脳波が鑑別に使えることもあります。
 特に高齢者は要注意。そもそも70歳以上はてんかんの有病率が増加するとされており、疫学調査では、60 歳以降のてんかん有病率が1.5%との報告も。更に、高齢者のてんかんは非痙攣性が多い。若年者では65%が有痙攣性、高齢者では25%程度が有痙攣性で あり、いかに高齢者が実際に見た目の痙攣が無いかが分かります。高齢者の意識障害の鑑別に無痙攣性てんかんを挙げられるように。

COPDの増悪に抗菌薬をいれるか否か】

 ルーチンではいれないよね?としつつ、条件を確認。痰の量増加、痰の色の変化、痰の膿性悪化、呼吸器管理を必要とするくらい重症あたりが複数のガイドラインで推奨されています。
 痰の色のstudyは面白くて、緑色あるいは黄色の喀痰は、細菌培養陽性率が高かった(58.9% and 45.5%)とされています。ちなみに、鉄さび色の喀痰は39%、無色のものは18%の培養陽性率だった様です。緑色あるいは黄色の喀痰は、白色の喀痰と 比べると感度94.7%、特異度15%で細菌の存在を予測した。オッズ比については、黄色 vs 白色が3.2 (2.3–4.2)、緑色 vs 白色が4.9 (3.6–6.8)、鉄さび色 vs 白色が2.3 (1.4–3.7)とそれぞれ、細菌感染を示唆する様子。色聞かないとですね。
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