栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

カンファ:ステロイド使用者の湿性咳嗽/BPPVの好発年齢/小脳梗塞

ステロイド使用者の湿性咳嗽は要注意】

 ステロイド使用者の発熱・湿性咳嗽では多くの鑑別が上がると思います。もちろんTBも怖いし、他の呼吸器系の日和見感染もあり得る。やはり横綱PCPでしょうか。non HIVPCPは比較的ラッシュに来ますが、初期には胸部Xpは分かりにくいので、一度画像検査正常でも繰り返していくことが必要になるかもしれません。


【BPPVの好発年齢について】
 病気の 自然歴を理解しておくことはとても重要です。20-30歳代の若年者にBPPVと診断をつける時には、かなりレアだと自覚しながら診断すべきでしょうという話。嘔気・嘔吐や頭痛を伴う場合には、より偏頭痛が疑わしいかもという話題でした。下記の文献でも、20-30歳代のBPPVはほぼ皆無。高齢者の病気 であるという意識が必要ですね。
J Neurol Neurosurg Psychiatry 2007;78:710–715. doi: 10.1136/jnnp.2006.100420


【小脳梗塞は見落としが多いので注意】
 めまいのみで来院して脳梗塞だったという症例は3%程度という疫学データはありますが、逆に小脳梗塞症例の10%が前庭障害のみだったという報告も有り、DWIが取れる施設では積極的に取るべきというrecommendationもある様です。個人的にも末梢性めまいだと思って、経過を見てしまった小 脳梗塞の苦い経験があります。めまい診療もやはり奥が深いですね。
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