栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

カンファ:痙攣重責/人工肛門静脈瘤/反転憩室

【痙攣重責でラインが取れないとき】
 痙攣で搬送されてすぐにラインが取れないときにどうするか。日本のガイドラインではてんかん重責の時で静脈確保が出来ない場合には、①ジアゼパム注射液 の注腸、②ミダゾラム注射液の口腔・鼻腔内投与が推奨されています。ただ、なかなか馴染みがないよね、結構ジアゼパム筋注とかやるよねと。
 実際、何が良いかなという話題の中で、ミダゾラム筋注の話題が出ていました。2012年のNEJMにプレホスピタルで救急救命士が投与して効果が得られ たという報告があるみたいです。原著を見てみると、対象群はワイパックス静注なので注意です。やはり筋注なので投与までの時間は1.2分で済む(静注群は 4.8分)、痙攣頓挫までの時間は3.3分(静注群は1.6分)なので、筋注群でも十分と言えそうです。容量は体重40kg以上あれば10mgだそうです〜。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1107494

人工肛門周囲の静脈瘤】
 あまり馴染みが無かったのですが、貧血の原因として人工肛門周囲の静脈瘤も考慮しましょうと。調べてみるとストマ静脈瘤という報告が結構たくさんあるん ですね。知らなかった・・・ちょっと調べてみると大半は門脈圧亢進症を合併していること。急激な出血ではなく緩徐に繰り返し出血することが多いみたいで す。これだと気付かないことはあるかもなあ。致死率は約3%程度で食道静脈瘤と比べると少ないと。治療は硬化療法・塞栓術・TIPS等が行われている様です。

【反転憩室】
 CFをやるようになってからこの概念を知りました。一見ポリープ様に見える隆起が実は憩室の反転であることがある様です。見る人が見ると分かるみたいで すけど、下手に生検すると穿孔するので注意しましょうと。恐ろしいですねえ。Meckel憩室が反転して腸重積の原因になることもあるみたいです。
http://www.endoatlas.com/co_di_05.html