栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

疑問:NTMの治療適応は?

NTM症例は結核と比較しても難治であり、治療適応か迷うことがあります。

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診断基準をATS2007ガイドラインAm J Respir Crit Care Med. 2007;175(4):367.)から抜粋すると・・・

■Clinical criteria(1,2とも満たす)

  1. 呼吸器症状+胸部X線での結節・空洞 or HRCTでの多巣性気管支拡張+多発小結節
  2. 適切な除外診断

■Bacteriologic criteria(1,2,3のいずれか)

  1. 少なくとも2回以上の喀痰検体が陽性
  2. 少なくとも1回以上のBAL液検体陽性
  3. 経気管支もしくは他の肺組織からNTMに特徴的な病理所見(肉芽腫性炎症もしくは抗酸菌陽性)か培養陽性。

■Additional considerations

  1. NTMは頻度が少なく環境汚染菌ともなり得る為専門医コンサルテーションをすべき。
  2. NTMが疑われるが診断基準上、確定に至らない症例は診断確定もしくは除外できるまで継続した経過観察が必要。
  3. NTMの診断だけでは治療開始を必要としないこともある。個々の患者において治療のrisk/benefitを考慮して決定する必要がある。

 http://www.thoracic.org/statements/resources/tb-opi/nontuberculous-mycobacterial-diseases.pdf
となります。

 結局、Additional considerationsの3が重要であり、専門家と相談しながら治療適応を検討する必要があるということと思います。