栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

カンファ:低血糖と高血圧/SU剤中毒の際にオトクレオチド/Hoover徴候/血液型と疾患

低血糖時あれこれ】
 低血糖時には血圧が上がりやすいという話題。低血糖時には種々の血糖上昇ホルモンが上昇するので、それに伴い血圧高値になりやすいよと。こんな研究もされたんですね〜。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jsh2012/201209/526896.html

 SU剤による低血糖の場合、遷延しやすいですが、血糖負荷のみならず、オトクレオチド(サンドスタチン)を検討しましょうと。サンドスタチンは膵からのインスリン放出抑制効果があるそうです。糖負荷単剤だと一過性の高血糖がインスリン分泌を促進し、更に低血糖を助長してしまうとされています。この際に、オトクレオチドの使用はインスリン分泌を抑制する為に使用するのだそうです。容量は、50-150μg筋注か皮下注を6時間毎に投与だそうで。課題は値段かなあ。

【Hoover徴候】
 詐病徴候の一つですね。下肢の筋力低下が詐病によるものかを評価する検査方法です。検者は患者の足元に立って、ちょっと浮かせて足を持っておきます。
 一般的に、片足を挙げようとする時には、反対側の足には逆方向の力が働きます。患者に下肢を挙上してもらい、反対側の足に逆方向の力が働かない場合には、足を上げようとしていない=詐病かもしれない・・・となりますね。
https://www.youtube.com/watch?v=_cchOvhYyxA
 ちなみに同じ名前のCOPDの旧記事の肋骨奇異性運動もあります。カンファでは混乱するので「足の方」とか「肺の方」とか言いましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=GirTkyPIoW4
 ↑文脈で分かれや〜ヾ( ̄o ̄;)オイオイ

【血液型と疾患】
 血液型と疾患だと、以前に紹介したALP高値やノロウイルスが有名ですが、他にも色々あるのだそうです。面白いから調べちゃいました。

■胃癌とA型:2010年のOxford Journalからで、スウェーデンデンマーク献血者の10年follow upで、A型とO型を比較すると胃癌リスクは1.2(95%CI:1.02-1.42)有意差が出ていました。ちなみにこの研究では、胃・十二指腸潰瘍 はO型に多いそうです。O型の胃潰瘍リスクは他の血液型の1.1-1.3倍、十二指腸潰瘍も1.18-1.33倍だそうです。
http://aje.oxfordjournals.org/content/early/2010/10/10/aje.kwq299

■膵癌と非O型:日本の膵臓学会のガイドラインのCQの中に血液型についての言及がありました。O型の方が少ないそうです。データ元は国立感染症研究所
http://www.suizou.org/pdf/cq01.pdf

■癌全体と非O型:で、ついに全体の癌にイタリアの癌コホートから。15359人のデータによると、O型は非O型と比較すると、
癌のOR 0.53(0.33-0.83)と著明に減少。メタ解析で7つの研究をまとめてもRR 0.79(0.70-0.90)だったそうです。
http://www.ejcancer.com/article/S0959-8049%2810%2900821-X/abstract

■心疾患と非O型:米国のナースコホートで6万人強の追跡調査で、血液型と心疾患リスクは、AB>B>A>Oの順だったそうです。
http://consumer.healthday.com/circulatory-system-information-7/coronary-and-artery-news-356/your-blood-type-may-boost-your-heart-risk-study-finds-667661.html

 O型キタ━━━(゚∀゚)━━━!!まあ、ノロの時はBいいなあって思いましたが、ついにOの時代!潰瘍に気をつけよう!チャウ( (-д-  ≡  -д-) )チャウまあ、完全なネタですね〜。