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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

メモ:TOAST分類 脳梗塞の分類方法

メモ 神経

脳梗塞の病型分類の方法はいくつかありますよね。

古典的にStandardなのはTOAST分類やOxford分類で最近はCSSやASCOD分類などがありますが、今回は古典的なTOAST分類の紹介です。もともと1993年に発表され、その後2000年に修正が加えられています。

 

 TOASTThe trial of Org 10172 in Acute Stroke Treatment)分類

A. 急性期梗塞の分

  1. 大血管アテロム硬化(large-artery atherosclerosis

  2. 心原性塞栓(cardioembolism

  3. 小血管病small-vessel occlusion

  4. その他の確定的な原因(other determined etiology)

  5. その他の不確定な原因(Undetermined)
       二つ以上の原因(two or more cause identified
       常所なし(negative evaluation
       検査未完了(incomplete evaluation

 原則、この方法は臨床症状+画像所見+検査所見で総合的に判断する分類方法です。
 ①臨床症状:皮質症状(失語、失認、失行、半側空間失認等)があるのか、古典的ラクナ症候群では無いかがチェックポイントで、これらの症状については習熟している必要があります。
 ②画像所見:皮質、小脳、脳幹病変または皮質下で1.5cm以上ではLAAやcardiac-embolism、皮質下や脳幹で1.5cm以下はsmall-arteryを考慮します。
 ③検査所見:頭蓋外の頚動脈狭窄はLAAを、心原性検査の異常はembolismを、他の血管凝固系の異常はother causeを示唆します。このotherに何を入れるかは意見が分かれますが、血管炎、血液凝固異常、抗リン脂質抗体症候群、Trousseau症候群、静脈梗塞、解離などが入ってきます。

B. 心原性塞栓における塞栓源

1. 高度リスク塞栓源(high-risk source
人工弁、心房細動を伴う僧帽弁狭窄症、心房細動(孤立性を除く)、左房血栓、洞不全症候群、心筋梗塞4)、左室血栓型心筋症、左室壁運動消失、左房粘液、感染性心内膜炎
2.
中等度リスク(medium-risk source)
僧帽弁逸脱、僧帽弁石灰化、心房細動を伴わない僧帽弁狭窄症、左房もやもやエコ、心房中隔瘤、卵存、心房粗、孤立性心房細動、生体弁、非菌性心内膜炎、うっ血性心不全、左室壁運動障害、心筋梗塞4以上6ヶ月未

 この分類法の最大の問題点は、①臨床応用するには煩雑である事、②真面目に分類していくと、Undeterminedがやたら多くなるという事でしょうか。
 一応flow chartもあるので掲載しておきますね。
日本語はこちら。ただ何故かother causeがomitされているので注意です。 

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(文献より引用:Stroke. 2000 May;31(5):1081-9.)