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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

疑問:アネキセートによる拮抗は必要?

 内視鏡治療時に鎮静をかけることはあると思います。ドルミカムⓇやロヒプノールⓇ等で、鎮静後に覚醒を促すために拮抗薬を使いますでしょうか?Uptodateを調べてみると”Complications of procedural sedation for gastrointestinal endoscopy”という項目があり、その中に"REVERSAL AGENTS"という内容がありました。

 ざっくり分けると、「過鎮静の場合」と「回復を早める場合」の2通りの使用がある様です。一般的な使用は後者の「回復を早める場合」ですので、そちらを確認してみると、
 Flumazenil(アネキセート)の使用によって、プラセボ比較で回復時間が 8.3分 vs 23.5分と著明に短縮することは分かっている様です。他の研究でもFlumazenil使用で5分以内の覚醒が有意に改善したという報告があります。
 しかし、Uptodateでは、それらの結果を基にしたとしても、回復時間の短縮が費用対効果的にどうかはcontroversyだとしています。また、痙攣既往があり、抗てんかん薬を使用している患者などでも使用には注意が必要です。下記の報告ではベンゾ系ではない抗痙攣薬でも痙攣を発症したという報告もありました。こういった報告を見ると、ルーチンのアネキセートは迷うところだなあと思ってしまいますね。