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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

メモ:腹水のSAAG

メモ 消化器

胸水の分類はLightの基準で滲出性と漏出性に分類するわけですが、腹水はLightの基準は用いません。そもそも滲出性・漏出性と分類するべきかどうかは意見が分かれるところ。


腹水の場合にはSAAG(血清-腹水アルブミン差)が用いられます。
Lightの基準は総蛋白・LDHベースですが、SAAGはアルブミンベースです。
しかも引き算なのでまあ簡単ですね。

  • SAAG≧1.1g/dlは、97%で門脈圧亢進を示唆。
  • SAAG<1.1g/dLは、門脈圧亢進なしを示唆。
    Ann Intern Med. 1992;117(3):215.

 ただ、門脈圧亢進は何でもありなので、これだけでは診断確定には至りません。他に細胞数やTP濃度、培養、糖、LDH、Amyなどで鑑別を絞っていくことになります。
 SAAG≧1.1g/dLでは、肝硬変、アルコール性肝炎、心不全・転移性肝腫瘍・収縮性心膜炎、Budd-Chiari症候群、門脈血栓、特発性門脈圧亢進症などが鑑別。アルゴリズムは以下。Uptodateより引用。意外と複雑にはなりますね。
 

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