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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

身体所見:Milian's ear sign

身体所見 感染症 皮膚

顔面の蜂窩織炎と丹毒の鑑別で迷うことってありますよね。
丹毒は表皮で蜂窩織炎は真皮層や皮下組織なので、丹毒の方が発赤の境界が比較的明瞭なんてよく言われますが、でも実際目の前にすると悩みますよね。

これに対して、結構昔の方々は鑑別方法を考えていた様です。
ひょんな事からこの、耳が赤くなるサインを知りました。
Milian's ear signというのだそうです。
要は丹毒の場合に陽性になるとな。
どういうことかというと・・・

■顔面は通常表皮組織と真皮組織から構成されている。
■耳介は真皮組織を含まない。
■真皮組織を含んだ皮下組織の炎症である蜂窩織炎は、皮下組織の存在しない耳介には起こり得ない。
■耳が赤い=丹毒
→これをMilian's ear signと呼ぶ

ということの様です。

f:id:tyabu7973:20140922004643j:plain
(http://quizlet.com/31063252/ent-eponymous-signs-flash-cards/
より引用)

これを利用して、丹毒の古典的診察所見は、butterfly appearanceというのだとか。何故にbutterfly?と思ったら、確かに両耳を含む顔面が真っ赤だと蝶に見えなくもないかも!
注意点としては、皮下組織はなくても軟骨はあるので、再発性多発軟骨炎などでは耳介が真っ赤になります。

もう一つ鑑別方法。
丹毒は通常、連鎖球菌感染。蜂窩織炎ブドウ球菌が多いため、感染の足が違います。丹毒は比較的1日以内程度の急性経過、蜂窩織炎は数日の時間をかけて亜急性に発症する事が多い様です。