栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

メモ:眼位と疾患

ついつい忘れてしまうのでメモ替わりに。

■Bell現象:正常者で閉眼している状態で無理矢理眼瞼を持ち上げると通常、眼球は上方へ偏倚している(正常)

 

共同偏視(conjugate deviation):両眼が一側に偏視している状態。
 病側偏倚:一般に脳梗塞・脳外傷などのテント上病変であれば、眼球は障害側に偏倚。
 健側偏倚:脳出血急性期や二次性てんかんのような刺激性病変であれば逆になることもある。また、脳幹部(特に橋)の病変であれば、眼球は病巣の反対に偏倚する。
 下方偏倚:視床出血や中脳の障害でみられ、両眼が鼻先をみつめるような眼位(鼻尖位)を呈することもある。

 

■斜偏倚(skew deviation):一側の眼球が下内方へ,他側が上外方へ偏倚する場合を「斜偏倚(skew deviation)」と呼び、下方偏倚した側の脳幹障害を示唆する。

 

■眼球彷徨(roving eye movement):眼球が左右にゆっくり動く現象。代謝性脳症による半昏睡状態でしばしば観察される。意識障害の進行過程もしくは回復過程で診られ、完全に昏睡になると消失。これは逆に脳幹機能が保たれていることを示唆する。

 

■眼球浮き運動(ocular bobbing):両眼が急速間歇的に下転し、ゆっくり正中に戻る眼球運動。橋の障害でみられるとされている。

 

■人形の目現象 (doll’s eye phenomenon):患者の頭部を他動的に上下左右に動かすと、正常では動かした方向と反対方向に眼球が動く。これを人形の眼現象または「眼球頭位反射(oculocephalic reflex)」と呼ぶ。この反射が欠如すれば脳幹障害(特に中脳から橋の障害)が疑われる。

 

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