栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:67歳女性 皮疹・アナフィラキシー・ほてり

NEJMのKnowledge+今週分です。
今回は難問だったなあ。分からず。
しかしまあ寒いっすね。冬真っ盛り。
宇都宮は今日少しみぞれ混じりの雨でした。

症例:67歳女性 皮疹・アナフィラキシー・ほてり

 67歳の女性が、歯科医で膿瘍歯を抜くために、ペニシリンを予防的に投与された後に意識を失ったとのことで外来受診された。意識消失時には、血圧が低くエピネフリンと補液・酸素が投与された。3ヶ月前に再発性のほてりを自覚していた。
 既往歴に特記事項無く、アレルギー歴はなく、最近の蜘蛛や蜂や毒素への暴露はなかった。
 身体所見では、発熱はなく、HR 84bpm、BP 134/82mmHg、SpO2 97%(RA)だった。胸部聴診では異常所見無く、心音も整で、腹部所見では肝脾腫があった。
 一部は暗赤色で擦ると腫脹する赤褐色の斑丘疹が、体幹・両側鼠径部に認められた。

f:id:tyabu7973:20150121235829j:plain(本文より引用)
 検査所見は以下の通り。

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(本文より引用)

68 歳の男性が部屋紡糸めまい、吐き気、嘔吐、歩くことができないことの急性発症を呈する。彼の症状は数時間持続しており、任意の位置に、または他の部分と治 まるしないでください。めまいは一定である。彼は以前、このようなエピソードを経験していない。彼は、 2型糖尿病、高血圧および高コレステロール血症の病歴を有する。 検査では、彼は左を見たとき、左に打つと右を見たとき右に打つ眼振がある。彼は臨床医の指に焦点を当てたときには減少しない。患者は、何かの上に保持する ことなく立ったり座っできず、ロンベルグ検査は正である。彼の頭の推力テスト、ヒアリング、そして耳科検査は正常である。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1523/#sthash.MGqFiQB0.dpuf


質問. この患者で行うべき検査は?

  1.  C1インヒビター検査
  2.  24時間蓄尿で5-ヒドロキシインドール酢酸測定
  3.  血清と24時間蓄尿ポルフィリン検査
  4.  血清と尿中のメタネフリン検査
  5.  血清トリプターゼ検査

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 赤褐色の斑丘疹で、一部暗赤色で擦過による腫脹が認められ、ほてりの病歴やペニシリンによるアナフィラキシーが引き起こる疾患は肥満細胞腫(mastocytosis)である。

 

 回答 5. 血清トリプターゼ検査

解説:

 全身性肥満細胞腫が最も考えられる疾患である。化学遊離物質による諸症状(アナフィラキシーやほてり、下痢、頭痛、腹痛)や皮膚病変(色素性じんま疹)が特徴的である。色素性じんま疹は、患者の背部にび漫性に拡がるかすかな紅斑が特徴で、一部は暗赤色だったり、擦ると腫脹する所見(Darier's徴候)が認められる。

 診断基準の一つに、骨髄疾患の存在がないという条件下で、血清トリプターゼ値>20ng/mlがある。本患者では、血清トリプターゼ値を確認することで診断に繋がる可能性がある。

 24時間蓄尿のヒドロキシインドール酢酸測定は、カルチノイド腫瘍の診断や経過観察時に測定される。カルチノイド症候群と全身性肥満細胞腫の症状は非常に類似しているが、カルチノイド腫瘍は、通常は蕁麻疹様皮膚病変は来さない。

 血清および尿中メタネフリンは褐色細胞腫の診断・経過観察に用いられる。典型的には発作的もしくは慢性の高血圧と関連死、皮膚疾患やアナフィラキシーとは関連しない。

 C1エラスターゼインヒビター値は、遺伝性血管性浮腫の診断時には重要な指標である。基本的には小児期に始まる腹痛エピソードが特徴的であり、症状は小児期から始まっていることが多い。

 血清・24時間蓄尿ポルフィリン検査は様々なタイプのポルフィリン症を鑑別するのに重要であるポルフィリン症は日光暴露部分の皮膚症状には関連するが、蕁麻疹とは関連しない。

Citation:

  • Murali MR et al. Case records of the Massachusetts General Hospital. Case 9-2011. A 37-year-old man with flushing and hypotension. N Engl J Med 2011 Mar 25; 364:1155.
  • Arock M and Valent P. Pathogenesis, classification and treatment of mastocytosis: state of the art in 2010 and future perspectives. Expert Rev Hematol 2010 Nov 19; 3:497.

Thomeé R et al. Patellofemoral pain syndrome: a review of current issues. Sports Med 1999 Nov 24; 28:245.

Bolgla LA and Boling MC. An update for the conservative management of patellofemoral pain syndrome: a systematic review of the literature from 2000 to 2010. Int J Sports Phys Ther 2011 Jun 30; 6:112.

Cook C et al. Best tests/clinical findings for screening and diagnosis of patellofemoral pain syndrome: a systematic review. Physiotherapy 2012 Apr 18; 98:93.

- See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/694/answer/D/?source=qowemail&inf_contact_key=5c8d4d7f3b6cc2f7d59400ad255dc0f9eccad8f6dac6d719152f435baafd89dc#sthash.Sks6DdY3.dp