栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

ACPJC:認知症患者の興奮行動に対する非薬物療法

ACPJCピックアップ。
そして当院で私の役割はAnnals of internal medicineを読むことだということが判明。頑張ります!

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Non-pharmacological interventions for agitation in dementia: systematic review of ran- domised controlled trials.

Livingston G, Kelly L, Lewis-Holmes E, et al.

 Br J Psychiatry. 2014;205:436-42.

臨床上の疑問:
認知症患者に対する非薬物療法は興奮行動を減らすことができるか?

方法:
 ①組み入れ基準:認知症患者さんの興奮行動(不適切な言動や大声、運動、不穏、身体的・言語的興奮状態)に対する非薬物療法を比較した研究で、患者数が>45人の研究。
 ②除外基準:
薬物療法のみの研究は除外。
 ③アウトカム:
興奮行動の質的評価
 ④検索方法:
MEDLINE、PsycINFO、Cochrane library、Web of knowledge、CINAHL、British Nursing Index、Health Technology Assessment Programme Database、NHS Evidence、System for information on Grey Literature、National Technical Information Service、Stationary Office Official Publications Web siteから過去のRCTが検索された。
 ⑤検索結果:
32のRCTが組み入れられ、27の研究が介護施設のものだった。

結果:

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(本文より引用)

結論:
 介護施設に入所中の認知症患者では、いくつかの非薬物療法が興奮行動を短期間抑える効果がある。長期効果については未だ不十分な点が多い。

 米国では認知症患者は5.3万人に及ぶといわれ、最も多くなるのは2050年前後といわれています。認知症患者の半分程に興奮行動があると言われており、ガイドラインでは、現状第一選択として非薬物療法が推奨されています。
 具体的には、Patient -centered careとか眼鏡や補聴器などのデバイス介入、運動療法などが良いと言われています。
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