栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

ACPJC:SR Diagnosis 認知症スクリーニング検査の感度特異度

ACPJCアップです〜。
認知症のスコアってこんなにあるんだなあ。

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Cognitive tests to detect dementia: a systematic review and meta-analysis.
Tsoi KK, Chan JY, Hirai HW, Wong SY, Kwok TC.

JAMA Intern Med. 2015;175:1450-8.

臨床上の疑問:
 
認知症のスクリーニング検査はMMSEと比較してどの程度認知症を診断できるか?

方法:
 ①組み入れ基準:Alzheimer型認知症パーキンソン病、脳血管性認知症患者で、場所は限定無く、対面式のインタビューで患者か介護者から聴取してスクリーニング検査を行った研究で、きちんと比較対象を置いて診断の正確性を記載しているもの
 ②除外基準:
検証された研究が4個より少ない、視覚障害患者のデータ、検査を行うのに20分以上かかるもの
 ③アウトカム:
感度・特異度・尤度比
 ④検索方法:
MEDLINE、 EMBASE/Excerpta Medica、PsycINFOを2014年9月1日までで検索。他にGoogle scholarやリファレンスリストで英語の文献のみ検索された。
 ⑤検索結果:149研究で11のスクリーニング検査が33ヵ国40000人以上
で検証されていた。
 102の研究がMMSEの研究で他の研究は全て20個以下だった。ほとんどの研究で比較対象としてDSM-Ⅳを用いていた。認知症頻度や検査のカットオフは研究によって異なっていた。

結果:

 11個のスクリーニング検査の結果が以下。MMSEの感度は25-100%、特異度が54-100%とばらつきがあった。異質性はMMSEとMini-Cog試験で高く89%以上だった。他の研究では異質性多くなかった。

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(本文より引用)

結論:
 MMSEや他の認知症スクリーニング検査の感度は76-92%、特異度は81-91%でスコアの異質性は高かった。

 まずMMSEの研究数は圧倒的ですね。それでいてこの効果は素晴らしい研究です。結局今回取り上げられたスコアもそれぞれ良い点悪い点がありますが、それほど識別能が悪い訳では無いということも分かるようになりました。残念ながら我らが長谷川式は入っていません・・・。

 ちなみに以下の本はひたすらスクリーニングが紹介されている本です。興味がある方は是非〜!

臨床家のための認知症スクリーニング―MMSE、時計描画検査、その他の実践的検査法

臨床家のための認知症スクリーニング―MMSE、時計描画検査、その他の実践的検査法

  • 作者: Kenneth I. Shulman,Anthony Feinstein,福居顯二,北林百合之介,成本迅
  • 出版社/メーカー: 新興医学出版社
  • 発売日: 2006/12
  • メディア: 単行本
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