栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:63歳男性 繰り返す下腹部〜会陰部痛

NEJMのKnowledge+です。
これ以前にMKSAPでも見た気が・・・

症例:63歳男性 繰り返す下腹部〜会陰部痛

 63歳男性が、下腹部〜精巣〜会陰部に年余にわたって間欠的な疼痛を認めるとのことで再評価のために受診された。疼痛は4-6/10程度で1週間のほとんどに起こる。
 患者は2ヶ月ほど前には、排尿障害と残尿感を自覚するようになった。診察所見では前立腺は腫大しているが、平滑、左右対称性で疼痛を認めなかった。尿培養は陰性で、PSA値も正常範囲内だった。精巣超音波でも特記すべき異常所見なし。
 6週間のCPFX 250mg 2錠/分2によるempirical治療開始。抗菌薬治療終了後も症状は改善しなかった。


質問. この患者で最も適切な精査方法はどれか?

  1.   前立腺精嚢切除術を依頼
  2.   タムスロシンを開始する
  3.   前立腺マッサージ後に尿培養採取
  4.   総テストステロンと性ホルモン結合グロブリンを測定
  5.   精液培養を採取

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 慢性骨盤痛症候群(CPPS)に関連した下部尿路症状や疼痛などの症状に対して、CPFX6週間治療で改善しない場合の最も適切な対処法は、タムスロシン内服を試してみることである。

回答 2. タムスロシンを開始する

解説:

 男性の慢性骨盤痛症候群(CPPS)の患者は、典型的には会陰や精巣、陰茎、直腸、前立腺、腹部の痛みを訴える。時に症状は排尿症状で切迫性もしくは閉塞性の症状を伴う。診断の信頼できるゴールドスタンダードはない。PSA測定は診断には役にたたず、画像検査でも診断がつかない。尿検査や尿培養は感染除外のために初期に検査を行うべきで、排尿検査は排尿機能の評価のために必要となる。

 NIHのChronic Prostatitis Symptom Index質問指標を用いて、治療開始前のベースラインと治療後の症状モニタリングを行うべきである。CPPSに対する抗菌薬のランダム化比較試験の結果では、抗菌薬使用は、症状スコアの有意な変化に繋がらなかった。

 タムスロシンは、CPPSの症状を改善するため第一選択として推奨されている。

 精液や前立腺マッサージ後の尿培養は、抗菌薬を6週間投与後に検査しても役に立たないだろう。

 本患者では低ゴナドトロピン様症状を来しておらず、テストステロンや性ホルモン結合グロブリンの検査は役に立たない。

 CPPS関連の疼痛については、外科的治療による症状改善のエビデンスは存在しないため推奨されない

Citations

  • Schaeffer AJ. Clinical practice. Chronic prostatitis and the chronic pelvic pain syndrome. N Engl J Med 2006 Oct 20; 355:1690. 
  • Grabe M et al. Guidelines on urological infections. European Association of Urology, 2012.141:e419S.  

 これってプライマリケア領域では、より頻度の高い病態かもしれませんね。”下腹痛”で来られるとなかなかつらいかもしれません。

うろなび 泌尿器疾患診療ナビ

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