栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:67歳男性 ワクチン接種

NEJMのKnowledge+です。
今週は中日休みがうれしいです

症例:67歳男性 ワクチン接種

 67歳男性が大腿骨頚部骨折後にリハビリ病院に転院となった。入院中に、多発性骨髄腫都診断され化学療法が開始となった。他には特記すべき既往なく、ツベルクリン反応は陰性だった。
 彼のワクチン歴は、化学療法前にインフルエンザワクチンを受け、2年前に23価の肺炎球菌ワクチンを接種している。


質問. この患者で現時点で推奨されるワクチンはどれか?

  1.   13価肺炎球菌ワクチン
  2.   MMRのブースター
  3.   髄膜炎菌ワクチン
  4.   帯状疱疹ワクチン
  5.   23価肺炎球菌ワクチンのブースター

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 免疫不全がある65歳以上の成人で、最も適切な肺炎球菌ワクチンの戦略は、13価肺炎球菌ワクチンと23価の肺炎球菌ワクチンの併用である。

回答 1.  13価肺炎球菌ワクチン

解説:

 ACIP(Advisory Committee on Immunization Practices)は、65歳以上でハイリスク患者では13価と23価の肺炎球菌ワクチンの併用を推奨している。ハイリスクとは、HIV感染や悪性腫瘍を含む免疫不全状態にある患者や、機能的・解剖学的無脾、脳脊髄液漏出、人工内耳患者などを指している。23価ワクチン(PPSV23)は、ほとんどの菌株をカバーするが、13価(PCV13)はより免疫原性であり、両方が推奨される。多発性骨髄腫は、肺炎球菌などの莢膜保有病原体による侵襲性感染のハイリスクである。

 ハイリスクグループの患者では、肺炎球菌ワクチンを受けていない場合にはまず、PCV13から接種を行い、少なくとも8週間あけた後にPPSV23を接種すべきである。PPSV23のブースターは、19-64歳では機能的・解剖学的無脾、腎不全やネフローゼ、免疫不全状態がある場合に接種5年後に推奨され、65歳以上の患者では、5年あけて接種が推奨される

 過去にPPSV23を接種したハイリスク患者では、PPSV23接種後1年以上あけたうえでPCV13を接種すべきである。PPSV23の追加接種が必要な場合には、PCV13接種からは8週あけ、PPSV23接種からは5年あけるべきである。

 本患者では悪性腫瘍によって感染リスクが高まっており、2年前にPPSV23が接種されていることから、PCV13接種が推奨される。

 髄膜炎菌ワクチンは、無脾症もしくは補体欠損症、軍の新兵や大学生、髄膜炎菌の流行地域居住で適応になるが本患者では適応にならない。
 MMRのブースターも帯状疱疹ワクチンも生ワクチンであり、免疫不全患者では禁忌になる可能性がある。患者は1958年前に生まれており、麻疹・ムンプスに対する免疫があると考えられる。

 

本患者癌の診断が確定していないことを考えるとこの時点で行うべき検査ではない

Citations

  • Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Use of 13-valent pneumococcal conjugate vaccine and 23-valent pneumococcal polysaccharide vaccine for adults with immunocompromising conditions: recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP). MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2012 10 12; 61:816.

  • Tomczyk S et al. Use of 13-valent pneumococcal conjugate vaccine and 23-valent pneumococcal polysaccharide vaccine among adults aged ≥65 years: recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP). MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2014 09 19; 63:822.  

  • Centers for Disease Control and Prevention. PCV13 (pneumococcal conjugate) vaccine: Recommendations, scenarios and Q&As for healthcare professionals about PCV13 for adults. Sep 3, 2015. 

 肺炎球菌ワクチンは最近少しずつPCV13を接種しつつあります。意外とみなさん覚えていないのが困りますが・・・

肺炎球菌ワクチンの新しい展開

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