栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:87歳男性 食欲低下・全身倦怠感

NEJMのKnowledge+です。
これはあるあるなシチュエーションです。

症例:87歳男性 食欲低下・全身倦怠感

 87歳男性で認知症既往のある方が、1週間前からの食欲不振・倦怠感・尿量減少を訴えて介護者によって救急外来に連れてこられた。既往歴は、高血圧・脂質異常症・安定した冠動脈疾患で、内服薬は、ヒドロクロロチアジド・リシノプリル・シンバスタチン・メトプロロールだった。

 身体所見では血圧150/90mmHg、HR 80bpm、恥骨上部痛と張り、両下肢に軽度の圧痕性浮腫を認めた。

f:id:tyabu7973:20160406063349p:plain(本文より引用)

半年前の採血結果ではK 4.1mEq/L、Cr 0.9mg/dLだった。


質問. この患者の診断のために次に行うべき検査はどれか?

  1.   膀胱超音波
  2.   CT尿路検査
  3.   分腎機能検査
  4.   尿検査と尿培養
  5.   PSA測定

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 認知症高齢者の急性腎不全の原因検索のために最も適切な検査は膀胱超音波である

回答 1. 膀胱超音波

解説:

 尿路閉塞は、尿量減少や、Cr値上昇と関連する。高齢者で最も一般的な原因は前立腺肥大による尿路閉塞である。ベッドサイドの膀胱超音波は尿閉があるかどうかを迅速に識別し、もし膀胱緊満がある場合には速やかに膀胱カテーテルを用いて治療することが可能である。
 
 尿検査や培養検査は急性腎不全時に評価され、感染の有無を評価することは大事だが、尿路閉塞を評価する方が優先度が高い。急性感染単独では腎機能障害を起こすことは稀であり、基本的には敗血症尿閉を合併して腎機能障害を来す。

 PSAは前立腺の大きさに鋭敏なマーカーではなく、尿閉によって値が急に上昇することがあるため、このような状況で測定すべきではない。

 CT尿路検査は、造影剤による腎症が危惧され、急性腎障害の患者で行うべきではない。分腎機能検査は、各腎臓の機能を評価し、腎臓全体における各腎臓の機能割合を評価する核医学検査である。臨床症状が膀胱排泄障害をきたす患者では不要である。

 

Citations

  • Selius BA and Subedi R. Urinary retention in adults: diagnosis and initial management. Am Fam Physician 2008 Mar 21; 77:643. 

  • Emberton M and Anson K. Acute urinary retention in men: an age old problem. BMJ 1999 Apr 2; 318:921. 

まあ、当たり前ですかね。
主訴は非特異的ですが・・・脱水による腎障害!と飛びつかないで、まずは腎後性の否定!というのは救急のセオリーです。

うろなび 泌尿器疾患診療ナビ

うろなび 泌尿器疾患診療ナビ