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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+: 55歳男性 右膝関節腫張・疼痛

NEJMのKnowledge+です。
今週はめまぐるしいっす。いや、嬉しい悲鳴ですが・・・

症例:55歳女性 右膝関節腫張・疼痛

 55歳男性が急性の右膝の腫脹・疼痛を主訴に救急外来を受診した。悪寒と意識がもうろうとする感じあり。痛みは2日前から始まり、歩行も難しい状態。既往歴や内服薬も特になく、最近の外傷歴はない。

 体温は38.6℃、BP 100/60mmHg、Pulse 115bpm、RR 18bpm。身体診察では、右膝関節液が貯留し、触診で熱感と疼痛があり、可動域制限あり。他の関節は特に問題なく、疼痛も認めない。

 右膝の単純X線は、腫脹と石灰化を認めたが骨折は認めなかった。関節穿刺が施行され、関節液の解析では、白血球数が125000/mm3で98%が好中球だった。顕微鏡検査では、細胞内に菱形上の複屈折弱陽性の結晶を認めた。グラム染色は陰性で培養検査は結果待ち。

質問. 本患者の初期治療として最も適切なのはどれか?

  1.   治療無しに経過観察
  2.   コルヒチン
  3.   セフトリアキソン+バンコマイシン
  4.   関節内ステロイド注射
  5.   インドメタシン

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 化膿性関節炎を疑った患者の培養結果が返ってくるまではempiricalにセフトリアキソン・バンコマイシンによる抗菌薬投与を行うべきである。

回答 3. セフトリアキソン+バンコマイシン

解説:

 急性単関節炎の原因は主に、感染・炎症・外傷である。結晶性関節炎は痛風や偽痛風によるものが最も多く、急性単関節炎の原因になり、発熱や関節液の白血球増多の原因になるが、より白血球数や好中球が高い場合には、培養結果を待っている間は化膿性関節炎としてempirical治療を行うことが重要である。白血球数>100000/mm3では、特に化膿性関節炎を示唆するが、感染症以外の他の病態で上昇することもある。この様な状態を偽性化膿性関節炎”という。グラム染色は起因微生物の少なくとも20%程度しか検出できず、淋菌性やグラム陰性桿菌では陰性になりやすい
 
 化膿性関節炎は、急速に永続的な関節損傷を起こすため、化膿性関節炎が疑われる場合には、躊躇せずに培養結果が出るまでの間はempiricalな経静脈的抗菌薬投与を行うべきである。治療は淋菌やKlebsiella pneumoniaeなどのグラム陰性桿菌・陽性球菌どちらもカバーするセフトリアキソンと、MRSAをカバーするバンコマイシンを投与すべきである。

 
  化膿性関節炎でも、軟骨からピロリン酸カルシウム結晶の放出を引き起こすことがあるため、細胞内で結晶が認められたとしても、感染が除外できているわけではない。同様に、化膿性関節炎と痛風を合併した場合には尿酸結晶について同様の反応が起こるコルヒチン・インドメタシン・関節内ステロイド・抗菌薬無しは本患者の様な化膿性関節炎が疑われる患者では不適切である。

Citations

  • Sharff KA et al. Clinical management of septic arthritis. Curr Rheumatol Rep 2013 Jun; 15:332.

  • Davis BT and Pasternack MS. Case records of the Massachusetts General Hospital. Case 19-2007 - a 19-year-old college student with fever and joint pain. N Engl J Med 2007 Jun 21; 356:2631.

  • Baker DG and Schumacher HR. Acute monoarthritis. N Engl J Med 1993 Sep 30; 329:1013.

  • Gordon TP et al. Crystal shedding in septic arthritis: case reports and in vivo evidence in an animal model. Aust N Z J Med 1986 Jun; 16:336.

  • Weng CT et al. Rare coexistence of gouty and septic arthritis: a report of 14 cases. Clin Exp Rheumatol 2009 Nov-Dec; 27:902.

 この合併の話はよくよく話題にはなりますね。やはり一つの所見だけに捕らわれてはいけないよ〜ということでしょうか。

THE 整形内科

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