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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:55歳男性 潰瘍性大腸炎のフレア

NEJMのKnowledge+です。
原稿締め切り火の車(笑)。貯金作らないと・・・

症例:55歳男性 潰瘍性大腸炎のフレア

 経口および直腸メサラミンで寛解維持となっていた全結腸型潰瘍性大腸炎55歳男性が、重度の潰瘍性大腸炎増悪で入院した。
 補液・経静脈的メチルプレドニゾロン 60mg/日、輸血開始3日後の時点で、症状は改善しなかった。S状結腸鏡ではサイトメガロ感染は陰性で重度の潰瘍性大腸炎の所見だった。
 入院4日目に腹痛が増悪した。体温は39.0℃、HR 110bpm、BP 98/63mmHg。身体所見では、腹部は張りがあり、全般的な圧痛があるが筋性防御なし。
 採血結果は以下。

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(本文より引用)
 腹部X線では横行結腸が8cm程度に拡張しており、free airなし。

質問. 本患者に対して最も適切な管理はどれか?

  1.   経静脈的シプロフロキサシン・メトロニダゾール
  2.   緊急結腸切除+人工肛門造設
  3.   経静脈的メチルプレドニゾロン増量
  4.   厳重経過観察し、結腸拡張が進むようなら手術を考慮
  5.   経静脈的インフリキシマブ開始

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 治療抵抗性潰瘍性大腸炎の合併症としての中毒性巨大結腸症の最も適切な管理は大腸切除+人工肛門造設である

回答 2. 緊急結腸切除+人工肛門造設 

解説:

 潰瘍性大腸炎の合併症である中毒性巨大結腸症は、非閉塞性の全結腸もしくは結腸の部分的な拡張(>5.5cm)であり、全身毒性と関連していると定義されている。適切な管理は緊急外科コンサルトであり、緊急で部分的もしくは全結腸切除および人工肛門造設を検討する。手術適応としては、重症出血を伴った重症の潰瘍性大腸炎、穿孔、腹膜炎、インフリキシマブやシクロスポリンに抵抗性などである。

 中毒性巨大結腸症の場合には、メチルプレドニゾロンの増量やインフリキシマブ追加には効果は期待できず、外科治療の遅れは合併症や死亡を増やす可能性があり得る。

 抗菌薬単独追加は、中毒性巨大結腸症の合併症や死亡を防ぐには不十分である。

Citations

  • Danese S and Fiocchi C. Ulcerative colitis. N Engl J Med 2011 Nov 4; 365:1713.

  • Strong SA. Management of acute colitis and toxic megacolon. Clin Colon Rectal Surg 2011 Dec 2; 23:274. 

 病院内科医は比較的遭遇する頻度が高い病気ですよね。よくよく押さえておく必要があります。

潰瘍性大腸炎の診療ガイド

潰瘍性大腸炎の診療ガイド