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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:35歳女性 利き手の痛みを伴うこぶ

NEJMのKnowledge+です。
今週は休み多くて嬉しいんですが、カンファができないなあ・・・
ちなみに今日の症例に初めて出会ったとき、マネージの仕方分かってなかったですねえ。

症例:35歳女性 利き手の痛みを伴うこぶ 

 35歳女性、右利きの方が右手首に痛みを伴うこぶが出来て、この一年間に3回繰り返し痛むとのこと来院した。手や手首の外傷既往なし。最近こぶが少し大きくなり、痛みがあり、速記士としての仕事に支障が出てきている。しびれや感覚の異常はなく、最近の感染や発熱、悪寒などはなし。

 身体所見では、2cm大の腫瘤が右手首腹側に認められた。発赤や軟部組織の腫脹なし。可動性は有り、ゴムの様な感触で、圧迫で痛みを伴う。部位としては、手関節の橈側寄り。痛みによって手関節の伸展や橈側屈曲は制限される。末梢循環は良好で、手指の感覚障害はなし。握力は右手で4/5、左手で5/5だった。

 右手X線は以下の通り

f:id:tyabu7973:20140915163553j:plain

(本文より)

尿検査では尿ケトンがわずかに陽性。非造影の頭部CTは異常なしだった。

質問. この患者でケアで次に行うべきは何か

  1.   外科紹介
  2.   圧迫によって潰す
  3.   安心させ経過観察
  4.   腫瘤を固定
  5.   腫瘤内にステロイド注射

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 繰り返すガングリオンが手関節の腹側にあり、疼痛や可動域制限、日常生活への支障が出る場合には、適切な治療は外科切除である。

回答 1. 外科紹介

解説:

 ガングリオンは、最もよくある手や手首の軟部組織腫瘤ですが、どの関節にも起こり得る。70%以上のガングリオンは手首の腹側に出現し、20-40歳代の女性に多い。ガングリオン嚢胞が出来てしまう原因は実は明らかになっていないが、外傷や反復的使用と関連しているかもしれない。詳細な研究結果から、ガングリオンは炎症が起源で無い事が分かっている。

 多くのガングリオンの患者では保存的治療が適切である。外科的治療の適応は、再発性で日常行動に支障が出て、持続的な痛みを引き起こす場合などである。その他の治療適応では、筋力低下や神経圧迫がある。外科的治療後の再発率は嚢胞が完全に除去できていれば5%未満である。

 穿刺は非外科的治療として軽症の患者では時折推奨される。穿刺吸引は外科的治療よりも効果は乏しく再発率も多いが、多くの医師は嚢胞が良性疾患であることを確認できるリーズナブルな方法と考えている

 嚢胞内へのステロイド注入の効果は証明されておらず、ルーチンに行うことは推奨されていない。

 固定術は嚢胞増大を防ぐ効果は証明されておらず、関節拘縮や可動域制限を引き起こすかもしれない。


 経過観察は多くの患者にとっては適切な対応方法だが、痛みや他の症状がある場合は別である。50%のガングリオンは、自然改善する。

 圧迫によって物理的に嚢胞を潰す方法は、経過観察より効果があるかは証明されておら、一般的には推奨されない。

Citations

  • Gude W and Morelli V. Ganglion cysts of the wrist: pathophysiology, clinical picture, and management. Curr Rev Musculoskelet Med 2009 May 27; 1:205.

  • Thornburg LE. Ganglions of the hand and wrist. J Am Acad Orthop Surg 1999 Aug 6; 7:231. 

 最近、こいつと相対することは少なくなりました。
 ちょっと寂しい感じもしますね・・・

軟部腫瘍プラクティカルガイド (整形外科臨床パサージュ)

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