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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:59歳女性 下痢

Knowledge+ NEJM 感染症

NEJMのKnowledge+です。
今週のタスクは盛りだくさん!
頑張らんとなあ・・・

症例:59歳女性 下痢

 59歳女性で、冠動脈疾患と最近の尿路感染症既往がある患者が4日前から悪化する下痢症状を主訴に来院された。

 4週間前に、腎盂腎炎で病院に入院中にClostridium difficile腸炎と診断され、14日間メトロニダゾールで治療された。彼女はメトロニダゾール内服中に副作用(嘔気・頭痛・味覚異常)が出現していたが、治療を継続し下痢症状は改善した。

 メトロニダゾール治療が7日終了した後で、彼女は尿路感染症を再発しST合剤内服を開始した。発熱や悪寒はなかったが、軽度の腹痛があり、1日3-4回程度の非血性の軟便〜水様性下痢を認めた。

 身体所見では、発熱なく、バイタルサインは正常。軽度のび漫性腹痛有り。

 白血球数は9500、血清Alb値 3.9g/dL、Clostridium difficile毒素は陽性だった。

質問. この患者の最も適切な治療はどれか

  1.   アシドフィラス(乳酸菌製剤)
  2.   糞便移植療法
  3.   バンコマイシン
  4.   フィダキソマイシン
  5.   リファキシミン

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 軽症〜中等症のClostridium difficile感染症の最初の再発時に最も適切な治療は、バンコマイシンとメトロニダゾールである

回答 3. バンコマイシン

解説:

 Clostridium difficile感染症の再発は非常に良くある病態で、初回感染が改善したと思われる状況の約20%で再発が確認されている。初回再発症例では更に再発しやすくなる。再発のリスクとして、高齢・Clostridium difficileに非感受性の抗菌薬の長期使用・長期入院・制酸薬使用がある。


 軽症〜中等症の初回再発例のメトロニダゾール治療について、IDSAおよびACGのガイドラインの推奨では、14日間投与となっている。しかし、多くの場合CDIの治療に対してはメトロニダゾールよりもバンコマイシンが効果が高いというエビデンスがあるため、多くの臨床医に好まれている。更に、本患者は初回治療時にメトロニダゾールの副作用を経験しており、バンコマイシンが再発時の治療選択肢として更に魅力的である。再発性CDIの治療選択肢として考えられる他の薬剤はフィダキソマイシンだが、値段が非常に高価であり軽症再発例の第一選択としては一般的には使用されない

 アシドフィラスの様な整腸剤抗菌薬治療を受けている患者で、CDIを予防するために用いられることがある。また、古典的にはCDI治療の補助療法として抗菌薬と併用されることがある。しかし、CDI再発例の単剤治療としては推奨されない。


 リファキシミンは複数回再発しているCDIで治療選択肢の一役を担うことはあるかもしれないが、軽症の初回再発例には用いられない。

 糞便移植療法は一般的には複数回再発症例で検討される。

Citations

  • Leffler DA and Lamont JT. Clostridium difficile infection. N Engl J Med 2015 Apr 16; 372:1539.

  • Cohen SH et al. Clinical practice guidelines for Clostridium difficile infection in adults: 2010 update by the Society for Healthcare Epidemiology of America (SHEA) and the Infectious Diseases Society of America (IDSA). Infect Control Hosp Epidemiol 2010 05; 31:431.

  • Surawicz CM et al. Guidelines for diagnosis, treatment, and prevention of Clostridium difficile infections. Am J Gastroenterol 2013 Apr; 108:478. 

 CDIの治療についてはきちんと押さえておく必要がありますね。

ねころんで読める抗菌薬: やさしい抗菌薬入門書

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