栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:81歳女性 繰り返す意識変容

NEJMのKnowledge+です。
感冒後咳嗽なう。

症例:81歳女性 繰り返す意識変容

 81歳女性でAlzheimer病の既往がある患者が、COPD増悪で入院となった。入院後レボフロキサシンとメチルプレドニゾロン点滴で治療された。

 入院時には見当識はハッキリしていたが、入院が進むに連れて、断続的にハッキリするものの、時折一点を見つめて無気力で起きられない状態になった。しかし、現在は見当識は保たれ会話も可能である。強直間代性運動は認められていない。これらのエピソードは、頻回に見当識確認をしたり、抑制を減らし、Foleyカテを中止、睡眠衛生を適切に指導し、精神科系薬剤を減らしたりといったせん妄予防を行っても持続した。

 HR 90bpmm、BP 126/82mmHg、T 36.9度、SpO2 95%(NC 3L)。
 

質問. この患者の一過性の意識変容を診断するための特異的な検査はどれか

  1.   尿培養
  2.   血算
  3.   MMSE
  4.   脳波検査
  5.   髄液検査

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 Alzheimer病の高齢者で繰り返し発作的な反応不良を入院中に起こす場合には、NCSE(非痙攣性てんかん重責状態)を考慮して脳波検査を行うべき

回答 4. 脳波検査

解説:

 非痙攣性てんかん重責状態(NCSE)は、高齢者でしばしば見過ごされている。NCSEの患者は、意識障害をきたすが、古典的な発作や痙攣を来さない。脳波検査が診断や管理に必要となる。特にNCSEは急性期の入院状態で起こりやすい。最近の後向き研究解析では、1048人の意識変容患者のうち、7%がNCSEで、13%がてんかん様発作を来していた。

 せん妄は、意識変容が特徴である。患者は認知障害や注意障害、集中力保持困難などの症状をきたす。認知症が基礎疾患にあるとせん妄を認識することが難しいかもしれない。せん妄は臨床診断(NCSEもオンザ行くそうだが)ではあるが、せん妄予防の初期対応を行っても改善しない場合には、てんかんも同様に評価が必要である。

 血液・尿検査は感染症のスクリーニングとして重要となる。これらはせん妄やNCSEを起こす原因となり得るが、NCSEの診断や除外に用いることはできない。。


 脳脊髄液異常を来す疾患(髄膜炎、SAH)は、反復性に意識変容を来す様なことはああまりない。Folsterin MMSE検査は、認知機能低下を評価できるがNCSE診断には不適切である。

Citations

  • Shneker BF and Fountain NB. Assessment of acute morbidity and mortality in nonconvulsive status epilepticus. Neurology 2003 10 28; 61:1066. 

  •  

    Betjemann JP et al. Diagnostic yield of electroencephalography in a general inpatient population. Mayo Clin Proc 2013 04; 88:326. 

  •  

    Inouye SK. Delirium in older persons. N Engl J Med 2006 03 16; 354:1157. 

 わりかしコモンですね。重要重要 

極論で語る神経内科 (極論で語る・シリーズ)

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