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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

ACPJC:Therapeutics 鍼治療は通常治療やsham鍼、予防薬と比較して片頭痛の発作回数を減らす

ACPJC 神経

ACPJCまとめ。
鍼治療すげー!これはなかなか興味深いです。

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Acupuncture for the prevention of episodic migraine. 

Linde K, Allais G, Brinkhaus B, et al. 

Cochrane Database Syst Rev. 2016;6: CD001218.

臨床上の疑問:
 発作的な片頭痛患者では、鍼治療は通常ケアやsham鍼より効果が高いか?また、予防薬と比較して頭痛頻度を減らせるか?

スコープ:
 1年以上片頭痛症状があり、鍼治療と通常ケア、sham鍼介入、予防的薬剤投与を比較した研究が組み入れられた。研究では、ランダム化8週間後の1回以上の頭痛頻度、反応性、障害度、QOLなどが報告された。
 鍼治療は週1回以上の鍼刺入や疼痛、6カ所以上のトリガーポイントだった。
 鍼治療は特定のマイクロシステムで部位を決定したものであり、鍼刺入部位への液体注入やサプリメント、漢方、その他の併用は除外した。慢性頭痛患者は除外され、90%は片頭痛患者と思われた。
 プライマリアウトカムは頭痛頻度。セカンダリアウトカムは、頭痛への反応(頭痛日誌で確認して50%以上の症状改善)。安全性のプライマリアウトカムは、副作用と副作用による中断

方法:
 本レビューは2009年のレビューのUpdateである。MEDLINE(2016年4月まで)、EMBASE/Excerpta Medica、AMED、Cochrane Central Register of Controlled Trials(全て2016年1月まで)、WHOのInternational Clinical Trials Registry Platform、ClinicalTrials.gov(2016年2月)、およびリファレンスリストでRCTが検索された。
 22のRCT(n=4985人)が組み入れ基準を満たした。5RCTは全ての患者が同じ鍼治療ポイントで治療されており、7RCTは半標準化治療、10RCTは鍼治療部位は個別化されていた。

結果:
 プライマリアウトカムは以下の表の通り

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(本文より引用)

 メタ解析は、鍼治療は全てのコントロール群と比較して治療後の頭痛反応性を改善し、フォローアップでも通常ケアおよびsham鍼よりは頭痛反応性は改善し、予防薬とは同等だった。
 予防薬と比較すると、鍼治療群の方が有意に副作用が少なく(OR 0.25:0.10-0.62)、副作用による治療中断も少なかった(OR 0.27:0.08-0.86)sham鍼とは同等だった。通常ケアと鍼治療群を比較した2つのRCTでは有害事象で治療を止める人はいなかった。

結論:
 発作的な片頭痛患者では、鍼治療は通常ケアやsham鍼より頭痛頻度を減らした。また、鍼治療は予防薬と比較して治療直後に頭痛を減らしたが、6ヶ月後はその効果は認められなかった。

 鍼治療恐るべしですね。cureに繋がるかもというコメントもあるようです。やはり鍼は盲検化できず、かなりプラセボ効果がありそうということで、sham鍼という偽の鍼を置くのが最近のトレンドになっています。

✓ 鍼治療は通常治療と比較して頭痛頻度を減らせる