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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:30歳男性 新規発症の心不全

NEJMのKnowledge+です。
感冒後咳嗽続く・・・。

症例:30歳男性 新規発症の心不全

 30歳男性で特に既往のない方が、2週間前から新規発症の息切れ、起坐呼吸、両下腿浮腫、悪寒の自覚を主訴で入院された。


 入院時、採血検査では、心筋バイオマーカーの上昇、正常生化学、血算正常で初回の血液培養は陰性だった。胸部X線では肺水腫があり、経胸壁心臓超音波検査では左室収縮能のび漫性hypokinesisがあり、EF 35%、弁機能は正常だった。左心カテでは、冠動脈は正常で心臓MRIではウイルス性心筋炎の診断に矛盾しない所見だった。

 発熱は無く、BP 135/78mmHg、HR 83bpm、RR 18/min、SpO2 96%(経鼻2L)だった。両側肺底部にcracklesを聴取し、両下腿の軽度浮腫、頚静脈圧は9cmだった。

質問. 利尿剤に加えて、次に行うべきはどれか

  1.   プレドニゾン投与
  2.   急性およびペア血清のウイルス抗体価
  3.   ACE阻害薬投与
  4.   コルヒチン投与
  5.   インドメタシン投与

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 ウイルス性心筋炎患者で臨床的に安定した心不全でEF低下している場合の治療としては、利尿剤に加えてACE阻害薬の処方である

回答 3. ACE阻害薬投与

解説:

 心筋炎は感染性および非感染性の様々な原因によって引き起こされる。ある症例では、特異的な原因が判明しないこともある。臨床的に安定し、収縮能低下を伴う心筋炎の場合には、誘因に寄らず、第一選択治療は平均的な心不全の治療であり、利尿剤・ACE阻害薬・β遮断薬・アルドステロン拮抗薬を検討する。ただし、β遮断薬は非代償性の時期を脱してから。

 ルーチンでの免疫抑制療法(ステロイド等)は推奨されない。一般的には、急速進行性の心不全を来す様な、GCA・サルコイド・好酸球性心筋炎などの場合に使用する。

 コルヒチンは、急性心膜炎で適応だが心筋炎の適応はない。


 インドメタシンなどのNSAIDsは、心筋炎のマウスモデルでは予後を悪化させることが知られており、ウイルス性心筋炎患者では避けるべきである。

 ルーチンでの心内膜心筋生検は不要であり、心不全の標準治療を行っても改善しないもしくは悪化するような患者でGCAやサルコイド、好酸球性心筋炎を疑った場合に考慮すべきである。

 末梢血のウイルス抗体価はlow yieldであり、ウイルス性心筋炎患者の生検結果と相関しないのでお勧めできない

Citations

  • Mason JW et al. A clinical trial of immunosuppressive therapy for myocarditis. The Myocarditis Treatment Trial Investigators. N Engl J Med 1995 Aug 3; 333:269. 

  • Cooper LT. Myocarditis. N Engl J Med 2009 Apr 10; 360:1526.

  • Kindermann I et al. Update on myocarditis. J Am Coll Cardiol 2012 Mar 1; 59:779.

 心膜炎と混同しないようにしないとですね!

極論で語る循環器内科 第2版

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