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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

症例:BMJ 背部痛の単純X線 A plain radiograph in back pain

BMJ 症例報告 放射線 膠原病

case report今回はBMJから。
見慣れたX線でしょうか。

症例:背部痛の単純X線
A plain radiograph in back pain
BMJ 2016;355:i5003

 35歳男性がかかりつけ医から腰背部痛が徐々に悪化しているとのことで、紹介となった。疼痛は今やかなり強くなり夜間就眠時も起きてしまうほど。
 腰椎X線は以下。

f:id:tyabu7973:20161104003924j:plain(本文より)

質問. 診断は

 

回答:強直性脊椎炎 Ankylosing spondylitis

解説:

 棘間靱帯のび漫性の石灰化は、短剣脊髄(dagger spine)として知られ、黒矢印の部分が所見である。また、びまん性の強直性脊椎炎では、”Bamboo joints”と呼ばれる典型所見が白矢印である。

f:id:tyabu7973:20161104005436j:plain

(本文より)
 仙腸関節の融合には注意が必要。これらの所見は、強直性脊椎炎として矛盾は無く、炎症が時間をかけて脊柱靱帯に石灰化をきたし、椎体を融合させていく。炎症と融合は、こわばり・
柔軟性低下・疼痛・骨折リスクの増加をきたす。本症例では骨折は認められない。診断に対する単一の検査はなく、CRPや赤沈・HLA-B27は診断を補助する。脊髄の変化が少ない初期の症例では、MRIが診断の役に立つかもしれない。治療はリウマチ科医に相談し、理学療法と鎮痛を検討する必要がある。DMARDsや生物学的製剤は使用されることがある。