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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:67歳女性 動悸・腹痛

Knowledge+ NEJM 循環器

NEJMのKnowledge+です。
今週は中日が休みなのは良かったです。

症例:67歳女性 動悸・腹痛

 67歳女性で、冠動脈疾患・CABG・2型糖尿病・PAD既往のある方が、2日間続く動悸で受診。数時間後、急性発症の腹痛と血便を認めた。
 診察所見では、具合が悪く、HRは不整で110bpm、血圧 100/60mmHg。腹部はび漫性に腹痛はあるが軟らかく反跳痛なし。暗赤色の血便を認めた。
 INR 1.0で他の採血結果と心電図は以下。

f:id:tyabu7973:20161123185259p:plain

f:id:tyabu7973:20161123185305p:plain(本文より引用)

質問. この患者に対する初期評価で最も適切な検査はどれか

  1.   上部消化管内視鏡検査
  2.   大腸内視鏡検査
  3.   MRA
  4.   CT腸間膜アンギオグラフィー
  5.   腸間膜duplex超音波

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 心房細動患者の急性で重度の腹痛だが、腹部所見は軟らかく反跳痛がないような場合には、腸間膜動脈虚血が最も疑われる

回答 4. CT腸間膜アンギオグラフィー

解説:

 急性腸間膜動脈虚血は内科的緊急の一つであり、最も一般的なのは腸間膜動脈の塞栓症で発症する。急性上腸間膜動脈塞栓症は、古典的には症状に見合わない腹部所見を呈するとされている。急性腸間膜虚血は、死亡率が30-90%と言われている。心原性動脈塞栓は、急性腸間膜虚血の40-50%程度と言われている。

 腸間膜虚血が疑われた際、診断の第一選択はCT腸間膜アンギオグラフィーである。上部消化管や下部消化管の内視鏡検査は、腸間膜虚血が疑われた場合には第一選択にはならず、治療介入の機会を不必要に遅らせてしまう可能性がある。

 MRAは時間のかかる検査であり急性期の病態の場合には効果が限られている。腸間膜duplex超音波は非常に特異的な検査だが、感度はアンギオグラフィーよりは低く、腸管ガスによって見えにくくなってしまう。

Citations

  • Clair DG and Beach JM. Mesenteric ischemia. N Engl J Med 2016 Mar 10; 374:959. 

  • Wang JM and Chang SC. Images in clinical medicine. Acute mesenteric infarction associated with atrial fibrillation. N Engl J Med 2011 Apr 7; 364:1349. 

  • Oliva IB et al. ACR appropriateness criteria ® imaging of mesenteric ischemia. Abdom Imaging 2013 Jan 9; 38:714.

 この辺りはまあ普通ではありますね。でも、実際に目の前で診てしまうと色々悩ましい疾患ではあります。 

ホスピタリストのための内科診療フローチャート ―専門的対応が求められる疾患の診療の流れとエビデンス―

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