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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

症例:NEJM 脊髄損傷患者の神経原性巨大結腸症

case report今回はNEJM。
これ相当派手ですね・・・

症例:44歳男性 脊髄損傷後の腹部膨隆
n engl j med 375;22 nejm.org December 1, 2016

 44歳女性で、20年前に頸部に銃創があり四肢麻痺になっている患者が、尿路感染症症状で救急外来を受診された。既往歴に、慢性巨大結腸症、神経因性膀胱があり、尿路感染症および便秘のコントロールの為に複数回の入院歴がある。
 身体所見では、腹部は膨張し、軟で疼痛なく、打診で鼓音、腸蠕動音は正常だった。腸管蠕動は視認が可能だった。患者は軽症疝痛と膨満感を訴えた。
 腹部CT検査では横行結腸から下行結腸、S状結腸にかけての著明な結腸拡張所見を認め、最大で18cmだった。

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(本文より引用)

 神経原性機能不全の結果として相当な糞便負荷が認められた。緩下剤や下剤が投与され、蠕動運動拮抗薬を避けるように指示された。
 巨大結腸症は、脊髄損傷患者でよく見られ、特に高齢者や10年以上障害罹患している患者で一般的である。巨大結腸症の合併症として腹部コンパートメント症候群、結腸捻転、糞便イレウスなどがある。
 確実な治療方針としては結腸切除や人工肛門造設などがある。本患者では保存的治療方針が選択された。