栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:78歳女性 認知機能低下

NEJMのKnowledge+です。
冬になってきました・・・

症例:78歳女性 認知機能低下

 78歳女性で高血圧・脂質異常症の既往がある方が、クリニックに娘に連れられて来院した。患者は12か月前から、身の回りの出来事を推敲するのに時間がかかり、注意力が低下し、歩くのがゆっくりになったとのことだった。患者はうつを否定し、最近罹患した疾患はないとのことだった。血圧コントロールは良好で、内服薬はきちんと服用できている。
 Folsterin MMSEは24/30点で、軽度の認知機能障害があると判断された。計算機能や見当識などは落ちていたが、即時記憶、再生遅延、視空間構成は保たれていた。歩行速度が遅い以外には残りの神経学的所見は正常だった。
 検査所見では、ビタミンB12値とTSHは正常で、RPR陰性だった。頭部MRIでは脳室拡大は認めず、側脳室周囲および皮質下白質に高信号を認めた。

質問. この患者で最も考えられる診断はどれか

  1.   血管性認知症
  2.   アルツハイマー病
  3.   レビー小体型認知症
  4.   正常圧水頭症
  5.   クロイツフェルト・ヤコブ病

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 高血圧既往がある患者で緩徐進行性の認知機能低下でMRIでびまん性の脳室周囲白質の高信号を認める疾患で最も疑われるのは血管性認知症である

回答 1. 血管性認知症

解説:

 血管性認知症の診断は、臨床的な脳卒中の病歴に伴う認知機能障害脳室周囲のび漫性白質高信号などの脳血管障害を疑わせる画像所見から確立される。

 脳室周囲の白質高信号所見は、脳血管性認知症と強く関連しており、脳卒中や脳血管イベント、認知症、死亡の予測因子となる。

 Alzheimer病は認知症の原因として最も多いが、血管性認知症もまた同様によく見受けられる。Alzheimer病は通常記憶障害が目立つのに比して、血管性認知症患者では機能執行障害が目立つ

 正常圧水頭症ではMRIの皮質萎縮と比較して脳室拡大が目立つのが特徴である。クロイツフェルト・ヤコブ病は典型的には、急速進行性の全般的認知機能障害と、歩行障害、刺激誘発性ミオクローヌスを伴うのが特徴である。多くの患者ではMRI拡散強調画像で、皮質及び基底核の異常信号を有する。Lewy小体型認知症患者では、認知機能は変動し、幻視および運動時のパーキンソン症状を伴うのが特徴である。
 

Citations

  • Vermeer SE et al. Silent brain infarcts and the risk of dementia and cognitive decline. N Engl J Med 2003 Mar 28; 348:1215. 

  • Debette S and Markus HS. The clinical importance of white matter hyperintensities on brain magnetic resonance imaging: systematic review and meta-analysis. BMJ 2010 Jul 28; 341:c3666.

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