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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

今週のカンファ:鰆とアニサキス/成長ホルモンとTG/利尿剤投与中の胸水評価

カンファ 診断 検査 呼吸器 内分泌 感染症

カンファネタもう一つ。
さあて、あとは年内原稿2本+プレゼン1つ。
間に合うかなあ・・・年明けもたくさんですが・・・

鰆とアニサキス Spanish mackerel and anisakis

 アニサキスと言えば生魚なわけですが、皆さんはどんな魚を想像しますでしょうか?サバやイカなどが多い訳ですが、実はそれ以上に色んな魚に寄生していることが知られています。

 例えば、海外の報告例を見ると、ニシンや、メルルーサ、クロガレイ、タラなどに寄生しているようです。カレイは衝撃!

f:id:tyabu7973:20161219001733p:plainこれがメルルーサ

f:id:tyabu7973:20150114174842j:plainクロガレイ

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タラ!

いやあ、お魚なんでもありだな。

そして今回は鰆(サワラ)でございました。

f:id:tyabu7973:20130404203341j:plain

 ✓ アニサキスは結構何でもあり


 

成長ホルモンとTG Growth hormone and Triglyceride

 時折、なぜ?という人で中性脂肪が異常高値になっていることがありますよね?通常の食事由来を疑った場合に、一つ鑑別として成長ホルモン欠乏を考えておく必要があります。

 成長ホルモンは通常脂質代謝にも関わっているため、極度の欠乏症になると、中性脂肪やLDLコレステロールが上昇しがちになります。たとえば、神経性食思不振症や下垂体性のホルモン欠乏症などで、食事摂取が困難な状況なのに、中性脂肪が高値な方を見た時には、成長ホルモン欠乏は考えても良いかも知れません。

 ただ、成人では発見しても原則は補充療法の適応にはなりません。そもそも補充療法はめちゃめちゃお金かかりますしね〜。うんちくとして知っておいても良いかもレベルです。

✓ 高TG血症をみたら成長ホルモン欠乏も鑑別に

 

 

利尿剤投与中の胸水評価 Pleural fluid assessment receiving diuretic

 胸水評価の際に注意すべきポイントの一つに利尿剤投与中というのがあります。以前もまとめたことがありましたが、備忘録的に再掲。
 この場合、胸水中の蛋白が上昇し誤って滲出性に分類されてしまうことがあります。Lightの基準の限界もあるわけですが、もし滲出性と考えられると、様々な追加検査がオーダーされることにも繋がりかねません。
 ここを鑑別する為に、胸水中のNT-ProBNPが用いられることが報告されています。カットオフを1500pg/mlに設定すると、心不全による漏出性胸水の鑑別が可能です。NT-ProBNPが計測できない場合には、血清TP-胸水TP>3.1g/dLであれば利尿剤を投与されている心不全患者の胸水の診断で漏出性と診断できると報告されています。

  ✓ 利尿剤投与中の胸水の解釈には注意