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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

症例:BMJ 胸背部痛の高齢男性

case report今回もBMJ。
なかなか印象的なX線画像ですね。

症例:76歳男性 胸背部痛
BMJ 2016;355:i5786

 76歳男性、前立腺癌既往があり、かかりつけ医に軽度の胸背部痛を主訴に受診。胸椎X線写真は下記の通り。

f:id:tyabu7973:20161218220016j:plain

(本文より引用)

質問. 診断は

 

回答:転移性骨腫瘍

解説:

 胸椎X線では、T6の椎体に硬化性変化を認める。この所見は”ivory vertebra”と呼ばれる。

f:id:tyabu7973:20161218220030j:plain
(本文より引用)

 椎体の硬化は明らかで骨折や他の椎体への波及がない、弧発病変である。この様な所見で考えられるのは、前立腺癌や乳癌の転移や悪性リンパ腫である。また、Paget病も考慮する必要があるが、前後椎体への進展があるのが一般的である。本患者では前立腺癌の既往があり、転移性骨腫瘍が最も疑われる。MRIではより特徴的な変化を検出可能で、潜在的な脊椎病変の同定が可能である。骨シンチも病変の同定には有用になる。本患者では、肋骨や骨盤病変も伴っていた。
 患者は、抗アンドロゲン治療を開始したが、予後不良だった。