栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

Dトレ(ポリファーマシー連載3月号):スタチンを始めるか否か!?

連載第12回目です。

さて、ようやく丸一年。ようやくです。
薬局は痤瘡がメインテーマ。渋いですねえ。
ポリファーマシーはついにスタチンが登場。その分厚いエビデンスにいどみます。

ご興味ある方は「治療」か「薬局」どちらかに掲載されておりますので是非本文をお読み下さい

薬局 2017年 03 月号 [雑誌]

薬局 2017年 03 月号 [雑誌]

 

 

症例) 66歳女性

 症例 66歳女性。「コレステロールが高い」と記載されている健康診断の結果を持って内科外来を受診された。自覚症状は何もなく、既往歴は、骨粗鬆症で整形外科、肝斑で皮膚科に通院中である。特に手術歴や骨折歴などはなく、脳梗塞や心筋梗塞の既往もない。ADLは自立し、自宅での生活は安定していた。両親・兄弟に心筋梗塞や突然死なし。アレルギー既往なく、アルコール摂取なし、喫煙もNever smoker。16年前に閉経している。
 バイタルは、意識清明、血圧 112/67mmHg、脈拍 68/分 整、身長160cm、体重 54kg、BMI 21.1だった。身体所見では、甲状腺や胸部聴診所見含め特記事項なしだった。
 健診の血液検査では、総コレステロール230mg/dL、LDLコレステロール 173mg/dL、HDLコレステロール 41mg/dL、TG 78mg/dL、TSH 1.2μIU/mL、肝腎機能正常、随時血糖 112mg/dL、HbA1c(NGSP) 5.2%だった。骨密度はYAM 74%。

現在の内服薬は以下の通り。
(近医整形外科より)
・エビスタⓇ 60mg 1錠/分1 朝食後 109.2円
・グラケーⓇ 15mg 3C/分3 毎食後 93円
(近医皮膚科より)
・シナール配合錠Ⓡ 3錠/分3 毎食後 18.3円
・ニコチン酸アミド散Ⓡ 150mg/分3 毎食後 17円
合計237.5円/日 

質問)この患者さんについて正しいものはどれか。1つ選べ。 
A 本患者にスタチンを開始することで将来の心筋梗塞を30%程度減らせる
B 本患者の処方薬にはスタチンを追加する場合併用禁忌がある
C 本患者の10年後の心筋梗塞発生率は10%以上である
D 本患者にスタチンを使うならクレストールⓇが最も良い
E スタチンを開始して、コレステロールが下がれば内服を中止するのが一般的である

 

Key Learning Points!)
・高齢者の脂質異常症の特徴を知ろう
・スタチンの効果の大きさや副作用をおさえよう
・心血管リスクを適切に算出しスタチンの適応を見極めよう


治療のテーマはマイナーディジーズ。
これも興味深いです。勉強しまーす!

治療 2017年 03 月号 [雑誌]

治療 2017年 03 月号 [雑誌]