栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

今週のカンファ:深部脳刺激療法(DBS)/虫垂粘液腫/カニカマとカニアレルギー

カンファ内容は久々にアップ。
あ、カンファレンスはもちろん真面目にやってますよ〜

深部脳刺激療法(DBS) Deep Brain Stimulation

 なんか略語はまあそのままですが・・・これって先日NEJMで本態性振戦に対するRCTで出ていたやつですかね?確認したところ、進行期のパーキンソン病やジストニアなどの不随意運動に対しても行われる脳外科的手術です。
 
 簡単に説明すると、脳の深部に留置した電極からの電気刺激により、刺激部位の活動性を抑えることが目的です。パーキンソン病では視床下核や淡蒼球、振戦では視床、ジストニアでは淡蒼球に留置することが多いのだそうです。

https://neuromodec.com/wp-content/uploads/2016/08/Cooks-Children-Medical-Center-DBS.jpg

https://neuromodec.com/wp-content/uploads/2016/08/Cooks-Children-Medical-Center-DBS.jpgより引用)
  皮下をワイヤーで通して前胸部皮下に刺激発生装置を植え込みます。実際には局所麻酔で行うことも可能なくらいで、穿頭術後目標部位に向けて刺激電極を挿入するという形です。もちろん、基本的には薬物療法が重要ですが、難治性の場合には選択肢に上がることは知っておいても良いかと思います。

 ✓ DBSはパーキンソン病や本態性振戦、不随意運動などの適応が拡がっている


 

虫垂粘液腫 Mucocele of the appendix

 消化器の先生方は結構経験されている模様ですが、結構稀な疾患と思います。まあ、画像診断のアクセスが良いと放射線科の読影で拾ってもらう事が多いのかもしれませんが・・・

 虫垂炎粘液(嚢)腫は、虫垂切除例の0.2-0.3%に認められる稀な疾患で、原則術前診断は困難と言われている模様です。また、中には癌化していることも有り、虫垂粘液嚢胞腺癌となることもある模様です。

 虫垂炎との鑑別は困難なこともありますが、虫垂の腫大にも関わらず周囲の炎症所見が乏しいことや、石灰化を伴うことなどがポイントの様です。超音波でも嚢胞性病変として描出され、注腸検査では虫垂が描出されないのが特徴です。

http://www.teramoto.or.jp/teramoto_hp/kousin/sinryou/gazoushindan/case/case47/47.jpeg

http://www.teramoto.or.jp/teramoto_hp/kousin/sinryou/gazoushindan/case/case47/index.htmlより引用)

✓ 虫垂炎の鑑別には虫垂粘液(嚢)腫がある

 

カニかまとカニアレルギー Kanikama and Allergy

 カニかまにはカニは入っていないことは皆様ご存じですよね?多くはタラなどの魚肉のすり身にでん粉や香料・調味料などを使って作られています。甲殻類アレルギーがある人が食べても基本的には問題無いはずです。

 ただ、最近要注意なのは、本格志向。止せば良いのに、カニかまに本物のカニ肉が入っていることが少しずつ増えて来ている模様です。また、カニ肉までいかなくてもかにエキスなどが入っていることもあり、アレルギーにはやはり十分注意が必要かもしれませんね(笑)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c7/Kanikama.jpg

(https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c7/Kanikama.jpg
より引用)

  ✓ カニかまにはカニは入っていない!とは限らない