栃木県の総合内科医のブログ

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NEJM Knowledge+:16歳男性 皮疹と倦怠感

NEJMのKnowledge+です。 
ブログ更新定時ってわけにはいかない毎日です。
週末まとめて1週間分なり〜。

症例:16歳男性 皮疹と倦怠感

 16歳男性が皮疹と倦怠感で来院。1か月前に数日間続く、咽頭痛、鼻汁、咳嗽、倦怠感があり、1週間後に腹痛、全身筋肉痛、紅斑を伴う皮疹が上腕、下肢、体幹に出現した。2日前から、再び倦怠感が出現し尿が褐色に変化した。
 特記すべき既往所見なく、アレルギーもなし。筋肉痛に対してイブプロフェンとアセトアミノフェンを内服している以外には投与薬剤無し。
 だるそうな様子はあったがシックではない。体温 36.8℃、HR 100bpm、BP 150/90mmHg、RR 20/min、SpO2 98%(RA)。身体診察では下腿に皮疹を認めた。

f:id:tyabu7973:20170408181823j:plain(本文より引用)

採血結果は下記の通り

f:id:tyabu7973:20170408181943j:plain尿潜血と蛋白はそれぞれ3+だった。

質問. 本患者の診断で最も疑われるのはどれか?

  1.   感染後糸球体腎炎
  2.   Henoch-Schonlein紫斑病
  3.   全身性エリテマトーデス
  4.   急性尿細管壊死
  5.   IgA腎症

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 腹痛、触診可能な紫斑、急性腎障害を伴う小児で最も疑われるのはHenoch-Schonlein紫斑病である

回答 2. Henoch -Schonlein紫斑病

解説:

 この患者の所見は、小児に見られる最も一般的な全身性血管炎の1つであるHenoch-Schonlein紫斑病(HSP)の診断と最も合致する。HSPは、触診可能な紫斑、び漫性腹痛、関節炎、関節痛、血尿、および/またはタンパク尿が諸症状である。糸球体腎炎は、HSP患者の30-50%で起こり得るが、ほとんどの症例では軽度である。HSP糸球体腎炎は、メサンギウム・上皮下および内皮下の空間に免疫グロブリンA(IgA)沈着を特徴とする。

 IgA腎症は、無症候性の顕微鏡的血尿から急性腎不全まで様々な重症度で現れる可能性があるが、古典的な症状は上気道疾患と一致した肉眼的血尿である。IgA腎症は腎臓のみに罹患する病態であるが、同じ病態が全身に及び病態がHSPとして知られている。

 感染症後糸球体腎炎は、しばしば感染後2週間後に血尿が出現するが、紫斑や全身症状とは関連しない。

 急性尿細管壊死(ATN)は、腎臓への毒性または虚血性の傷害のいずれかと関連し、典型的には、尿沈渣での顆粒球円柱の存在によって診断される。この患者はATNを引き起こしやすいイブプロフェンを服用していたが、ATNは関節痛や触知可能な紫斑病などの全身症状は来さない

 ループス腎炎は全身性エリテマトーデス(SLE)と関連する。ループス腎炎患者は、しばしば、関節痛、胸痛、蝶形紅斑や口内炎など、腎炎の発症に先行してSLEの他の特徴を有する。

Citations

  • Pohl M. Henoch-Schönlein purpura nephritis. Pediatr Nephrol 2014 Apr 16; 30:245.

 個人的にはちょっと想起が遅れがちな疾患の一つです。

小児の紫斑病―子どもの出血傾向と血栓症の理解 (小児のメディカル・ケア・シリーズ)

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