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栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

Dトレ(ポリファーマシー連載4月号):β遮断薬を考える!

連載第13回目です。

2年目に突入して息切れ著しいですね笑。
今回はβ遮断薬を取り上げてみました。
結構大御所系がまだまだ残っているのでやりがいはありますね。

ご興味ある方は「治療」か「薬局」どちらかに掲載されておりますので是非本文をお読み下さい

薬局 2017年 04 月号 [雑誌]

薬局 2017年 04 月号 [雑誌]

 

 

 

症例) 71歳男性

 71歳男性。夜間発作性呼吸困難を主訴に救急搬送された。3年前に心筋梗塞に罹患し、急性期病院でPCIを施行されていた。その後は心不全など起こさず安定しており、近医に定期通院していた。基礎疾患は、高血圧、脂質異常症、逆流性食道炎だった。
 来院時バイタルは、意識JCS 1-1、血圧 182/65mmHg、脈拍102回/分 整、呼吸数 32回/分、酸素飽和度 85%(大気下)、体温 36.2℃だった。身体所見では、系静脈怒張と両肺野に著明な喘鳴を聴取し、Ⅲ音を聴取、両下腿浮腫も著明だった。急性心不全、CS-1、Nohria分類のwet and warmで入院、当初はNPPVを使用し、降圧および利尿剤投与で呼吸循環動態は安定した。
 後に施行した心臓超音波検査では EF 30%で前壁の壁運動異常があったが、以前の超音波検査結果とほぼ同様の結果だった。リハビリを行い、入院前と同様の状態まで回復、肺うっ血も著明だったが、体液貯留を疑う所見も消失した。
 退院直前の評価では、血圧 112/56mmHg、脈拍 76回/分、血液検査では、BUN 12mg/dL、Cr 0.62mg/dL、肝機能・電解質正常、LDLコレステロール 73mg/dL、HDLコレステロール 46mg/dL、TG 72mg/dL、BNP 354pg/ml、TSH 1.2μIU/mL、随時血糖 106mg/dL、HbA1c(NGSP) 5.8%だった。

 リハビリを行って退院する前の内服薬処方は以下の通りである。
・ラシックスⓇ 20mg 1錠分1 朝食後 9.6円
・アルダクトンAⓇ 25mg 1錠分1 朝食後 20.7円
・オメプラールⓇ 10mg 1錠分1 朝食後 74.7円
・リピトールⓇ 10mg 1錠分1 夕食後 98.6円
・アムロジピンⓇ 5mg 1錠分1 朝食後 47.6
合計 251.2円/日
退院するにあたって退院前の処方見直しをすることになった。

質問)この患者さんについて誤っているものはどれか。1つ選べ。 
A 本患者に対するβ遮断薬開始は死亡率を減らす
B 本患者に対するβ遮断薬開始は左室駆出率を増やす
C 本患者に対するβ遮断薬の効果は、洞調律か心房細動かによって異なる
D β遮断薬投与以外にも投与を考慮すべき薬剤がある
E もっと早期からβ遮断薬を開始した方が死亡率を減らす

 

Key Learning Points!)
・β遮断薬の適応のエビデンスを確認しよう
・β遮断薬のデメリットを押さえておこう
・必要な処方薬の適切な処方開始ができるようにしよう


治療のテーマは耳鼻咽喉科。
総合診療ですねえ、まさに。

治療 2017年 04 月号 [雑誌]

治療 2017年 04 月号 [雑誌]