栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:85歳女性 急性期治療後の話し合い

NEJMのKnowledge+です。 
今週は良いペース。あとは原稿じゃ!

症例:85歳女性 急性期治療後の話し合い

 85歳女性で重症COPD・高血圧・脳卒中既往・中等度認知症患者がCOPD増悪で入院した。年4回目の入院だった。自宅では、50歳の娘と45歳の息子に介護してもらっていて、訪問看護でのサポートを受けている。
 呼吸不全を来たし、集中治療室への入院と挿管を要した。患者はせん妄になり、人工呼吸器関連肺炎を来して広域抗菌薬が投与された。
 入院後数日して患者は回複し、集中治療室を出たが、混乱が持続したためリハビリが開始できなかった。臨床チームは、自宅ではなく介護施設への退院をお勧めした。家族とケアのゴールについて話し合い、娘は方針に賛成したが、息子は反対している。

質問. 以下の質問の中で、退院に反対する意見を調整するような質問はどれか?

  1.   お母さんは、退院後に予定しているケアよりも高いレベルのケアが必要だと感じていますか?
  2.   お母さんのケアの質に不満を持っていますか?
  3.   不必要に病院に入院させ続けると感染症のリスクが高まりますよ?
  4.   介護施設では何か問題がありましたか?
  5.   お母さんが何をして欲しいと思いますか?

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 重症COPD患者、入院を繰り返す、身体・精神機能が低下している患者では、次に行うべきは、家族とケアのゴールに向けて相談し、家族が同意すれば緩和ケアに引き継ぐことである

回答 5. お母さんが何をして欲しいと思いますか?

解説:

 多くの進行性疾患を抱えた高齢者では、進行性の機能低下や家族や外部サポートの必要性が増す。この様な患者では、症状に対する治療、意志決定の葛藤、介護者疲れ、家族サポート力の低下などがよく見られる。

 本患者は、COPDの終末期であり、最も適切なのは家族と今後のケアのゴールについて話し合うことで、更には緩和ケアについての情報提供し、準備が出来ていれば紹介することである。患者本人がどう考えるかを家族に聞くことで、退院計画について話し合う前に、患者さん自身の病気理解・予後について理解しやすくなる

 緩和ケアによって、苦痛が緩和され、患者・家族にとって最良のQOLを達成することに焦点を当てられる。その中には症状評価や治療、患者と家族の目標にあわせた治療法の援助、実践的介護援助、安全な生活環境を整えるための資源の動員、介護の協調的・シームレスな連携などが含まれている。

 家族に質問する場合、QOLやケアレベル、医療施設に関する懸念が明らかになるまでは延期されるべきである。脅威を示して脅す方法(入院についての感染リスクの強調)は解決よりも対立を生み出す可能性が高い。

Citations

  • Kelley AS and Morrison RS. Palliative care for the seriously ill. N Engl J Med 2015 Aug 20; 373:747.

  • Morrison RS and Meier DE. Clinical practice. Palliative care. N Engl J Med 2004 Jun 17; 350:2582.

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