栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

ACPJC:Therapeutics CDIでは通常治療に静注ベズロトキスマブを加えると12週後の再発を減らす

ACPJC紹介です〜。
CDIいなくなったなあ・・・
もうかれこれ半年くらいは見かけてないです。

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Bezlotoxumab for prevention of recurrent Clostridium difficile infection. 

Wilcox MH, Gerding DN, Poxton IR, et al; MODIFY 1 and MODIFY II Investigators. 

N Engl J Med. 2017;376:305-17.

臨床上の疑問:
 CDI患者では、通常治療にベズロトキスマブ ± アクトスキマブは再発リスクを減らすか?

方法:
・デザイン:2つのランダム化プラセボ比較試験(MODIFY Ⅰ・Ⅱ)のプール解析。
・隠蔽化:隠蔽化あり
・盲検化:盲検化あり(患者・調査者・スポンサー・薬剤師以外の研究スタッフ)
・フォローアップ期間:12週間
・セッティング:30ヵ国322センター
・患者:2655人の成人(平均 66歳、56%女性、修正ITT解析)で初発もしくは再発CDI(便CDトキシン陽性、下痢≧3回/日)で10-14日の通常の抗菌薬(メトロニダゾール・バンコマイシン・フィダクソマイシン)治療を受けた患者
・介入:ベズロトキスマブ 10mg/kg群(n=810)、ベズロトキスマブ 10mg/kg+アクトスキマブ群(n=800)、プラセボまたは生食群(n=803)について、それぞれ単回60分静注した。アクトスキマブ単独群(n=242)もまたMODIFY Ⅰ試験で評価されたが中間解析で効果不十分のため中止された
・アウトカム:プライマリアウトカムは、修正ITT解析での再発性CDI。他のアウトカムは、初期治療終了した患者でのCDI再発
・患者フォローアップ:82%がフォローアップ完遂、96%が修正ITT解析に組み入れられた

結果:
 48%の患者がバンコマイシンを投与され、47%がメトロニダゾール、3.6%がフィダクソマイシンを通常治療として受けた。ベズロトキスマブ単独群およびアクトスキマブ併用群はそれぞれ12週時点でCDI再発を減らした(下図)。
 再発リスクや副作用によるサブグループ解析(年齢≧65歳、過去のCDI、免疫不全、臨床的重症CDI)でも同様の結果だった。初期治療終了した1814人のサブ解析では、ベズロトキスマブ単独群およびアクトスキマブ併用群はプラセボ群と比較して12週後の再発を有意に減らした(ベズロトキスマブ単独群 21%、アクトスキマブ併用群 21%、プラセボ群 33%)。

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(本文より引用)

結論:
 CDI患者では、通常治療にベズロトキスマブ ± アクトスキマブは再発リスクを減らす

 ベズロトキスマブは遺伝子組み換えのCDI治療薬ですね。基本的には再発リスクの高い患者で使用される薬剤ではあります。フィダクソマイシンと薬価はほぼ同様と言われ、原則は高価な薬剤になります。まあ注射剤というのはデメリットでしょうね。さてさてこれから出てくるのかなあ・・・