栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:55歳男性 高カルシウム血症

NEJMのKnowledge+です。 
さてさて原稿お尻に火がついてきました笑

症例:55歳男性 高カルシウム血症

 55歳男性、非小細胞型肺癌で転移あり。3日前からの腹痛・嘔気・嘔吐、倦怠感、感覚低下を主訴に集中治療室に入院した。
 心電図では、QT短縮と幅広T波を認めた。採血では血清Ca値 16.0mg/dL(9.0-10.5)、Cr値は正常だった。

質問. 補液に加えて次に行うべきはどれか?

  1.   カルチコール
  2.   デノスマブ
  3.   フロセミド+シナカルセット
  4.   パミドロネート酸
  5.   重炭酸ナトリウム+経静脈的インスリン

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 悪性腫瘍の高カルシウム血症に対する最も適切な管理は、積極的な水分補給+ビスホスホネートの静脈内投与である

回答 4. パミドロネート酸

解説:

 悪性腫瘍の高カルシウム血症はよくある問題で、多くの場合には命に関わる緊急事態である。高カルシウム血症は、いくつかの固形腫瘍(乳癌・肺癌・腎癌等)や多発性骨髄腫、悪性リンパ腫や白血病などの血液悪性腫瘍に関連する。典型的な症状としては、腎結石・胆道結石、骨痛、腹痛、悪心・嘔吐、精神症状としての認知障害が含まれる。QT短縮と幅広T波を特徴とする不整脈が生じることもある。重症例では昏睡および心停止が起こることもある。

 治療は、点滴を含めた積極的な水分補給である。十分な水分補給がなされた後に、静脈内ビスホスホネート製剤(パミドロネート酸等)、ループ利尿薬、カルシトニンが投与されることが多い。

 シナカルセトは二次性副甲状腺機能亢進症の治療に用いられるカルシウム受容体アゴニストである。悪性腫瘍の高カルシウムの治療には適さない。重炭酸ナトリウムおよびインスリンはいずれも高カルシウム血症ではなく、高カリウム血症の治療のために用いられる。カルシトリオールは、カルシウムレベルを上昇させるため適切ではない。デノスマブはビスホスホネート治療に反応しなかった悪性腫瘍の高カルシウム血症を治療する可能性はあるが第一選択ではない

Citations

  • Stewart AF. Clinical practice. Hypercalcemia associated with cancer. N Engl J Med 2005 Jan 28; 352:373.

INTENSIVIST Vol.7 No.3 2015 (特集:内分泌・代謝・電解質)

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