栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

ACPJC:Diagnosis  肺エコーの成人肺炎の診断に対する感度・特異度は様々である

ACPJC紹介です〜。
さてブログ貯まったねえ。消化消化。

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Accuracy of lung ultrasonography in the diagnosis of pneumonia in adults: systematic review and meta-analysis. 

Llamas-A ́ lvarez AM, Tenza-Lozano EM, Latour-Pe ́ rez J. 

Chest. 2017;151:374-82.

臨床上の疑問:
 成人では、肺エコーの肺炎診断に対する正確性はどの程度か?

レビュースコープ:
 18歳以上の成人肺炎疑い患者(市中肺炎、院内肺炎、人工呼吸器関連肺炎)について、肺エコーと診断スタンダードとしての胸部X線もしくはCTを比較した研究で、20人以上の症例が含まれている研究が組み入れられ、それぞれのデータから感度と特異度が算出された。好酸球性肺炎は除外された。アウトカムは感度・特異度・診断のオッズ比

レビュー方法:
 MEDLINE、Cochrane Library、Scopus、DARE、HTA database、LILACS、Google Scholar、ClinicalTrials.gov、Web of Scienceの会議録、TESEO、Tesis Doctorals en Xarxa database、OpenGrey databaseとリファレンスリストが2016年4月までに検索された。
 16研究(n=2359人、平均年齢 56-82歳)が組み入れ基準を満たし、7研究は救急外来、6研究はICU、1研究は脳卒中ユニット、1研究は病棟、1研究は救急外来と病棟だった。8研究が肺炎診断の根拠を臨床診断+各種検査+画像検査、4研究が胸部X線±CT、4研究がCTのみだった。9研究は市中肺炎について評価、2研究がVAP、1研究が院内肺炎、1研究が市中肺炎+院内肺炎、3研究はどのタイプも含まれていた。10研究が肺エコーと基準検査の結果が盲検化された研究は症例数・経験値・トレーニングはばらつきがあった。

結果:
 感度・特異度は異質性が高すぎて報告できなかった。肺エコーの肺炎診断についての感度は57-100%、特異度は54-99%。診断におけるオッズ比は50(21-120)だった。メタ回帰によるサブグループ解析では、重症度(ICU vs non-ICU)、研究の質などにおいても有意差をみとめなかった。

 

結論:
 成人では、肺エコーの肺炎診断に対する正確性はばらついていた

 肺エコーも含めたベッドサイドエコーに注目が集まっています。SHMでも話を聞いたのですが、Point-of-care US(POCUS)を病院総合医でも広めていきましょうという流れがあります。診断のみならず、手技による死亡や合併症、QOL、医療費なども今後検討が必要になるでしょう。

こんなに役立つpoint of care超音波−救急ICUから一般外来・在宅まで

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