栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

NEJM Knowledge+:55歳女性 CKD患者の心血管イベント予防

NEJMのKnowledge+です。 
これはさらっといけるから良いですね

症例:55歳女性 CKD患者の心血管イベント予防

 55歳女性。Stage3のCKDがあり、多発嚢胞腎が基礎疾患。血圧は118/62mmHg。腫大する腎臓を触知する以外には身体所見で特記事項なく、自覚症状も認めなかった。内服薬はリシノプリル 10mg/日。家族内に冠動脈疾患合併患者が複数いる。
 血液検査所見は以下。

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質問. 本患者の主要心血管イベントを減らすことができる薬剤はどれか?

  1.   アスピリン
  2.   ARB
  3.   ループ利尿薬
  4.   スタチン
  5.   β遮断薬

 

Key Learning Point

After initiation of a continuous intravenous insulin infusion in a patient who is in a hyperosmolar hyperglycemic state, the serum sodium level is expected to increase. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
高 血糖高浸透圧状態にある患者において持続静脈内インスリン注入の開始後、血清ナトリウムレベルが増加すると予想される。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1232/answer/E/?source=qowemail&inf_contact_key=17b5698a6684a395d9fc82ffb22e1fa91de10b4fde895a56d5112390edd38a2a#sthash.U24I63Zx.dpuf
患 者に害を引き起こす医原医療ミスを伝えるための適切な方法は、エラーのオープンで正直なアカウントを提供し、患者に正式に謝罪することです。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/1015/answer/B/#sthash.vBmBG3vd.dpuf
慢 性閉塞性肺疾患の増悪と高炭酸ガス呼吸不全や肺炎の証拠で入院した患者は、気管支拡張薬治療、全身グルココルチコイド、およびフルオロキノロンまたはマク ロライド系抗生物質で治療すべきである。 - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/235/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=5867c46d2a7fbaecc6edeccb8b5f2d7372c2badebfd1c8e5638e924cb4d6a052#sthash.X4dusLJi.dpuf
The gradual development of arm weakness and Horner’s syndrome in an older former smoker is most indicative of a diagnosis of an apical bronchogenic cancer known as a Pancoast’s tumor. - See more at: http://knowledgeplus.nejm.org/question-of-week/932/answer/A/?source=qowemail&inf_contact_key=8b697793f3c2f6a9d68dcdc1826ffea87b269461ef7de16dbcbb80275770fc7a#sthash.YmYXCOj2.dpuf

 透析を行っていない血圧正常CKD患者の主要心血管イベントを予防する薬剤で最も効果的なのはスタチンである

回答 4. スタチン

解説:

 脂質異常患者の脂質降下薬の効果として主要心血管イベントを予防することは確立された治療方法である。CKD患者では一般人口よりも心血管イベントリスクが高く、これは高血圧や電解質異常などのリスク因子があるからである。

 最近のCochraneのシステマティックレビューでは50研究45000患者のデータから、スタチンは透析を回していないCKD患者の心血管イベントと死亡を20%減らすことが分かっている。これらのデータの多くは大規模スタチン研究のCKD患者のサブグループ解析である。加えて、大規模なCKDのプラセボ比較試験であるSHARP研究(the Study of Heart and Renal Protection:SHARP)は、シンバスタチン+エゼチミブが5年間の治療効果で有意差が得られている。この患者群6200人は、組み入れ時透析無し、eGFR 27ml/min、LDL 112mg/dLだった。このメタ解析とSHARP解析の結果から、スタチンを始めることは効果があると考えられる。

 本患者の血圧はACE阻害薬治療で正常化している。ここにARBやβ遮断薬、ループ利尿薬を追加することによる心保護メリットは明らかではない。最近のメタ解析でCKD患者に対する抗血小板薬のメリットははっきりせず、出血リスクが上回る可能性があるとされている。

Citations

  • Baigent C et al. The effects of lowering LDL cholesterol with simvastatin plus ezetimibe in patients with chronic kidney disease (Study of Heart and Renal Protection): a randomised placebo-controlled trial. Lancet 2011 Jun 25; 377:2181.  

  • Palmer SC et al. HMG CoA reductase inhibitors (statins) for people with chronic kidney disease not requiring dialysis. Cochrane Database Syst Rev 2014; 5:CD007784.

  • Palmer SC et al. Effects of antiplatelet therapy on mortality and cardiovascular and bleeding outcomes in persons with chronic kidney disease: a systematic review and meta-analysis. Ann Intern Med 2012 Mar 20; 156:445.