栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

症例:BMJ 15歳女性 球結膜の睫毛

case reportです。久々に。

症例:15歳女性 球結膜の睫毛

BMJ 2017;358:j3486

 15歳女性が左眼の球結膜側面の肉質病変から睫毛が多く育っているとのことで外来を受診された。病変は出生来認めており、眼の異物感などの訴えはなかった。

 スリットランプの生体顕微鏡検査では、直径6.5mmのピンク色の病変と10mm程度の睫毛の房が明らかになった。

f:id:tyabu7973:20170901011034j:plain(本文より引用)

質問. 診断は

 

回答:
診断:結膜デルモイド

解説:

 本疾患は結膜デルモイドの亜型であり、胚組織の先天性ジストロフィーと関係している。異所性睫毛や外傷や先天性眼瞼異常などの原因とは病理組織学的に区別可能である。

 眼表面デルモイドは大きく2種に分けることが出来ます。角膜(黒目)と結膜(白目)の境目にできる角膜輪部デルモイドと、結膜の奥の方にできる結膜円蓋部デルモイドです。同じ側の副耳を併発することもあるようです。

 角膜の周辺や結膜の奥にデルモイドはできるので、直接、視力には影響はなく本症例の様に自覚症状が無い場合もあります。しかし、角膜のそばにできるので、大き目のデルモイドの場合には、角膜の彎曲がいびつになる角膜乱視が生じて、結果弱視の原因になったりはします。