栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

症例:80歳女性 掻痒を伴う両手と頭皮の皮疹

case report。
この手で思いつくかなあ?
忘れないようにしよう

症例:80歳女性 

BMJ 2018;360:k68 doi: 10.1136/bmj.k68 (Published 1 February 2018)

 80歳のインド人女性が、5か月前からの掻痒感を伴う皮疹が両手と頭皮にあるとのことで外来を受診された。対症療法は効果が無かった。血液検査では抗核抗体が陰性で、頭皮のパンチ生検では瘢痕性脱毛症の所見だった。

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(本文より引用)

質問. 診断は

 

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診断:ペラグラ

解説・経過:
 患者には2ヶ月間ビタミンB3が投与され、発疹は完全に消失した。光線皮膚症であるペラグラはビタミンB3(ナイアシン)欠乏の結果起こる。ペラグラは通常掻痒を伴う皮疹で始まり、半数は胃腸症状を発現し、気分障害もよく認められる。重症例や欠乏が長期化すると致死的になることもある。
 食餌性のナイアシン欠乏は世界中でよくあり、特にトウモロコシが主食の場合に起こりやすい。一方で、英国では吸収不良も考慮すべきである。原発性欠乏では経口ニコチン酸アミド治療で数日以内で改善する。回復過程においては、高たんぱく食(ニコチン酸網戸の天然源)と日光回避が推奨される。