栃木県の総合内科医のブログ

栃木県内の総合病院内科の日々のカンファレンス内容や論文抄読会の内容をお届けします。内容については、できる限り吟味しますが、間違いなどありましたら是非ご指摘ください。また、内容の二次利用については自己責任でお願いします。

ACPJC:治療 デキサメタゾンは急性咽頭痛の24時間後の症状を改善しない

ACPJC紹介です。
この辺りは最近まさにPros & Consという形ですね。
ま、使いませんけど・・・

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Effect of oral dexamethasone without immediate antibiotics vs placebo on acute sore throat in adults: a randomized clinical trial. 

Hayward GN, Hay AD, Moore MV, et al. 

JAMA. 2017;317:1535-43.

臨床疑問:
 急性咽頭痛の患者で抗菌薬が不要な場合、デキサメタゾンは24時間時の症状改善率をあげるか?

方法:
・デザイン:ランダム化プラセボコントロール私見(Treatment Options without Antibiotics for Sore Throat:TOAST trial)
・割り付け:隠蔽化は不明瞭
・盲検化:盲検化(患者・医師・調査者

・フォローアップ期間:48時間
・セッティング:英国42カ所の一般医
・患者:576人の18歳以上の成人(平均34歳、75%女性)で、プライマリケア医を急性咽頭痛、嚥下時痛(過去7日以内の発症)で受診した患者が対象。原因は感染症と診断され,抗菌薬は不要の症例が対象。
 除外基準は、吸入または経口コルチコステロイド使用者や過去数ヶ月以内の扁桃切除、14日以内の抗菌薬使用、その他の代替診断がある場合。

・介入:単回経口デキサメタゾン 10mg群(n=293人)、プラセボ群(n=283人)を診察室で監視下に内服してもらった。患者は48時間以内に症状が改善しなければ、抗菌薬処方を受けることは可能である。
・アウトカム:24時間時点での咽頭痛症状の寛解(患者の文章もしくは電話での報告)。
 セカンダリアウトカムは、48時間時点での症状寛解と医療機関再受診。サンプルサイズ計算では565人が必要と算出された。
・患者フォローアップ:24時間の症状改善まで92%

結果:
 24時間で両群の症状改善率は有意差を認めなかった。デキサメタゾンでは48時間時点での症状改善率が高かった。
 医療機関再受診率は、デキサメタゾン群 10.8%、プラセボ群 7.2%だった。鎮痛薬使用、仕事・学校の休業日・28日時点での有害事象などのセカンダリアウトカムでは十分な差を同定できなかった。

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(本文より引用)

結論:
 急性咽頭痛で抗菌薬を使用しない患者では、デキサメタゾンは38時間時点での症状改善効果はあるが、24時間時点ではない。

 以下、紹介終わり。

 これは、以前も論文紹介はしていました。24時間時点と48時間時点で結論が異なるので、これをどう解釈するかは悩ましい所ですよね。それほど副作用は出ていないようですが、この結論を元にステロイド行きましょうというのはやややり過ぎでしょうね。